新たに発生したMTX関連リンパ腫(MTX-LPD)の患者からのゲノムDNA収集を進めたが、研究期間中に新たに発症した症例のうちDNA収集への協力が得られたのは7例にとどまり、検出力の増加にはつながらなかった。アジア人に最適化されたInfinium Asian Screening Array(イルミナ社)を使用して全ゲノム領域の遺伝子多型同定を行い、Quality control (QC) にはPLINK 1.9、構造化解析には EIGENSTRATを使用してゲノムワイド関連解析を行った。昨年段階でも明確な遺伝的危険因子の同定には至らなかったことを報告したが、最終的に研究期間内にゲノムワイド水準の有意な関連を得た多型の同定にはつながらなかった。1000ゲノムデータ (release v3) を参照データとし、IMPUTE2により遺伝子多型データの推測によるインピュテーションを行ったが、結果は変わらなかった。またKIR遺伝子型のインピュテーションも結果の確からしさに疑問が出たため、中断した。
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