HIV-1の単球への潜伏感染が問題となっているが、本研究ではCD34陽性の単球(fibrocytes)は通常の単球よりHIV-1に高感受性である事を明らかにした。まず未治療の感染者fibrocytes中のプロウイルスDNA頻度は高く、治療後に血中ウイルスが検出限界以下の感染者fibrocytesでも検出された。Fibrocytesは末梢血に加えリンパ節にも存在し、どちらもHIV-1受容体、そして細胞がリンパ節に出入りする際に重要な分子CCR7とS1PR1を高発現した。以上から、fibrocytesがHIV-1高感受性と末梢-組織循環能によりリンパ節で残存HIV-1に感染する可能性を見出した。
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