研究課題
2022年度はCOVID-19の影響による登録症例減少を補完すべく、以前の研究で保存されている補助人工心臓装着患者の凍結血漿を用いてせん断応力負荷およびVWF large multimer indexを測定する方法の確立をまず行った。その中で同一血液型の血球成分を血漿に加えて作成した疑似全血に対してせん断応力を負荷した場合、全血検体に対してせん断応力を負荷した場合と同様のVWF large multimer indexの減少パターンを示すことを確認し、疑似全血によるせん断応力負荷実験の確立した。この疑似全血に対して、前年度までに確立していた下記の3点のせん断応力負荷を行った。(a) 低せん断応力領域(60Pa)でのIndexの数値(Initial Indexと定義)(b) 中せん断応力領域(90Pa)でのIndexの数値(Index at Medium shear stressと定義)(c) 高せん断応力領域(120Pa)でのIndexの数値(Final Indexと定義)この方法により、せん断応力負荷によるVWF large multimer indexの減少パターンには個体差があること、またその減少パターンの個体差は血漿成分に由来することを発見した。出血性合併症については後ろ向きに臨床経過を確認した上で抽出し、VWF large multimer indexと出血性合併症には関連があることを確認した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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ASAIO J
巻: 68(9) ページ: 1128-1134
10.1097/MAT.0000000000001623