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2021 年度 実績報告書

大動脈瘤の退縮治癒を促進する力学刺激-免疫連関制御療法の創成

研究課題

研究課題/領域番号 20H03766
研究機関山口大学

研究代表者

吉村 耕一  山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授(特命) (00322248)

研究分担者 原田 剛佑  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (60650322)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード大動脈瘤
研究実績の概要

本研究は、大動脈瘤における慢性炎症の分子病態を解明し、新たな治療法の開発を目指すものである。研究代表者は、免疫細胞マクロファージへの過度な力学刺激が大動脈瘤組織の炎症を持続する鍵であると着想した。本研究では、過度な力学刺激がマクロファージのシグナル分子MAPK9活性化を介して、炎症を遷延化すると同時に修復を抑制していることを実証する。本研究は、大動脈瘤のみならず慢性炎症を基盤とする様々な難治疾患の克服に貢献できる可能性がある。本研究の目的は、異常な力学刺激と免疫細胞マクロファージとの連関が大動脈瘤組織における慢性炎症と進行性組織破壊及び修復不全を推進する鍵であることを実証することである。
そのため、令和3年度には、以下の計画を実施した。まず、令和2年度からの継続の計画Ⅰ-3では、マウス大動脈瘤モデルを用いて、過度な力学刺激により病変組織においてMAPK9活性化とマクロファージ集積がみられることを明らかにした。さらに、MAPK9抑制により、マウス大動脈瘤モデルの病変進行が阻止されることを確認した。次に、令和3年度から開始する計画Ⅱ-1として、組織再生治療システムのためのマクロファージ選択的MAPK9特異的阻害剤を開発するために、抗体含有微小粒子製剤を試作した。より具体的には、抗体の種類や担体微小粒子の粒子径等の各種作製条件を変え、培養細胞実験系においてMAPK9抑制効果並びに抗炎症効果を指標として、製剤の作製条件を至適化した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和3年度に予定した計画Ⅰ-3:疾患モデルマウス系における力学刺激負荷とMAPK9活性への介入と、計画Ⅱ-1:マクロファージ選択的MAPK9特異的阻害製剤の作製と評価は、予定どおりに実施でき、ほぼ期待どおりの結果が得られた。

今後の研究の推進方策

今後は、令和3年度からの継続として、計画Ⅱ-1:マクロファージ選択的MAPK9特異的阻害製剤の作製と評価を実施し、さらに、計画Ⅱ-2:選択的MAPK9特異的阻害製剤の疾患モデルマウス系における評価を実施する。現在のところ、計画の変更を要するような問題点はない。

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公開日: 2022-12-28  

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