研究課題
基盤研究(B)
敗血症患者における3ヶ月のPICS発症率は69%で、非PICS群と比較して、PICS群ではday1-7の意識レベルが低下し、末梢血リンパ球数が有意に低下していた。Day7における意識レベル低下が敗血症3か月後におけるPICSの独立した予後予測因子であった。マウス敗血症モデルでは亜急性期において身体機能障害と精神障害を認めた。脳内に浸潤したTregおよびTh2細胞が敗血症の慢性期における神経炎症を解消し、精神障害を緩和する。
救急・集中治療医学
本研究では、敗血症患者におけるPICSの発症率ならびにPICSの予測因子が明らかになった。また敗血症の慢性期における神経炎症の解消と精神障害の緩和に関与する免疫細胞の役割を明らかにした。このような知見は、PICSの予防的な介入や適切な治療戦略の選択が可能になり、患者の回復と生活の質の向上に寄与するとともに、医療政策の策定や医療リソースの最適化にも影響を与えることが期待される。