• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 研究成果報告書

ヒト高齢好中球サブタイプ機能評価による新規敗血症治療探索研究

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20H03784
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

平野 洋平  順天堂大学, 医学部, 准教授 (70621895)

研究分担者 岡本 健  順天堂大学, 医学部, 教授 (40347076)
田中 裕  順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (90252676)
近藤 豊  順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90642091)
末吉 孝一郎  順天堂大学, 医学部, 准教授 (90648297)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード好中球 / 遊走 / 敗血症 / 炎症
研究成果の概要

免疫細胞である好中球のうち、時間の経過した高齢好中球グループでは、炎症の強度や移動する能力が増強しており、敗血症のような致死的な急性炎症において代表的なグループであることが確認された。好中球の炎症や移動に関わる遺伝子や表面のタンパク質がこのグループでは増加していることがその根拠であり、実際の敗血症患者でも同様の結果は確認された。さらに、高齢好中球では、炎症病態で増加するSDF-1と呼ばれるタンパク質の存在する環境下では、血液中の流動性が低下していた。高齢好中球グループは、流動性の低下と移動能力の増強が合わさることで、血液中に流れ続けることなく、炎症の起こっている組織へ移動することが示唆された。

自由記述の分野

救急、集中治療

研究成果の学術的意義や社会的意義

現代においても多くの死者を出している敗血症において、好中球が励起する過剰な炎症や組織浸潤の病態への影響が示唆されている。今回の研究成果によって、好中球の中の特殊なグループである高齢好中球グループで組織浸潤や炎症が増強していることが、これまで証明されてきた動物実験レベルのみならず、ヒトにおいても同様であることが証明された。本研究成果を基盤として好中球高齢化の制御因子の解明を進めていくことで、好中球の「年齢」をコントロールし炎症を制御するという、敗血症のこれまでにない画期的治療戦略につながる可能性がある。引き続き敗血症による患者死亡の減少を目指して、社会的意義の高い研究を継続していく。
。

URL: 

公開日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi