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2020 年度 実績報告書

神経膠腫における腫瘍進化的トラジェクションの解明と次世代個別化医療の探索

研究課題

研究課題/領域番号 20H03789
研究機関名古屋大学

研究代表者

夏目 敦至  名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任教授 (30362255)

研究分担者 大岡 史治  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (10725724)
青木 恒介  名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (10759773)
日野原 邦彦  名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (50549467)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード神経膠腫 / 数理モデル
研究実績の概要

低悪性度神経膠腫のMRI画像および治療に関する情報を用いて、治療により体積がどのように変化していくかを示す数式(数理モデル)を作成するとともに、全エクソンシークエンス解析(WES)を行うことで、治療介入と遺伝子変異、腫瘍進展や悪性転化との関係について検討した。対象は、自施設および共同研究施設にて 低悪性度神経膠腫と診断された200例とし、全例でIDH1変異と染色体1p19q共欠失の遺伝子診断を行い、タイプ別に解析する。頭部MRIのT2強調画像/FLAIR像を用いて経時的な体積評価を行い、悪性転化の判断は病理標本とMRIのガドリニウム造影効果の有無にて行う。予備実験にて低悪性度神経膠腫の腫瘍体積増殖は指数関数モデルが最も良好に適合したため、解析に同モデルを用いて、治療法毎の体積増大率を計算する。初発および再発時の凍結検体が得られた症例については次世代シークエンス解析を行うことで、各症例の臨床的情報と遺伝学的情報を統合した情報を得た。これにより各タイプにおける治療法毎の腫瘍増殖速度と悪性転化リスクを明らかにし、進化的トラジェクションはどこで加速するのかが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

CRISPR/Cas9スクリーニングを用いたゲノムワイドかつ単一遺伝子ノックアウトのためには、MAGeCKFluteを用いる。しかし、このパイプラインの構築が、新型コロナウイルス感染拡大のために遅延した。

今後の研究の推進方策

2022年度はこのパイプラインを構築し、同定された遺伝子について、個別にノックアウト細胞株とレスキュー細胞株を樹立し、変異IDH1阻害剤に対する感受性の変化を検証する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Mathematical Modeling and Mutational Analysis Reveal Optimal Therapy to Prevent Malignant Transformation in Grade II IDH-Mutant Gliomas.2021

    • 著者名/発表者名
      Aoki K, Suzuki H, Yamamoto T, Yamamoto KN, Yamazaki S, Nakamura H, Takahashi M, Narita Y, Nakada M, Deguchi S, Mizoguchi M, Momii Y, Muragaki Y, Abe T, Akimoto J, Wakabayashi T, Saito R, Ogawa S, Haeno H, Natsume A.
    • 雑誌名

      Cancer Res.

      巻: 81 ページ: 4861-4873

    • DOI

      10.1158/0008-5472

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Newly Established Patient-derived Organoid Model of Intracranial Meningioma.2021

    • 著者名/発表者名
      10.Yamazaki S, Ohka F, Hirano M, Shiraki Y, Motomura K, Tanahashi K, Tsujiuchi T, Motomura A, Aoki K, Shinjo K, Murofushi Y, Kitano Y, Maeda S, Kato A, Shimizu H, Yamaguchi J, Adilijiang A, Wakabayashi T, Saito R, Enomoto A, Kondo Y, Natsume A.
    • 雑誌名

      Neuro Oncol.

      巻: 23 ページ: 1936-1948

    • DOI

      10.1093/neuonc/noab155

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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