研究課題/領域番号 |
20H03791
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
北園 孝成 九州大学, 医学研究院, 教授 (70284487)
|
研究分担者 |
吾郷 哲朗 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30514202)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 脳梗塞 / 組織修復 / 神経機能回復 / ペリサイト / マクロファージ / オリゴデンドロサイト前駆細胞 / 細胞外マトリックス |
研究成果の概要 |
マウス中大脳動脈永久閉塞・脳梗塞モデル(pMCAO)を用いて、脳梗塞後の組織修復・機能回復連関について検討した。脳梗塞後に生じる内皮細胞周囲へのペリサイトの動員は、血流の発生、BBBの再構築に寄与するのみならず、マクロファージの動員・デブリス除去・梗塞内組織修復において決定的な役割を担っていることを証明した。さらに梗塞内組織修復が神経機能回復を誘導する機構について明らかとし、脳梗塞における「創傷治癒」の概念を提唱した。亜急性期以降に生じるペリサイト・マクロファージを介した組織修復は、脳梗塞後機能回復の実現可能な治療標的になりうると考えられた。
|
自由記述の分野 |
脳血管障害
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞は日本人の代表的国民病である。近年rt-PA静注療法や脳血管カテーテルによる血栓除去療法など超急性期治療が急速に普及してきたが,急性期以降の機能回復を促進する薬物治療は未だ存在しない.発症後1-3ヶ月の間に生じる内因性機能回復には個体差もあるが、その分子細胞機構も未だ不明である.高齢化社会における寝たきり・介護を減らすためには、脳梗塞機能回復過程の分子細胞機構を解明し、新たな治療法を開発することが喫緊の課題である。本研究課題は、脳梗塞亜急性期以降に生じる脳梗塞内部の組織修復が機能回復をもたらすことを明らかにし、この観点から治療開発を目指すものである。
|