研究課題/領域番号 |
20H03834
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
近松 一朗 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30301378)
|
研究分担者 |
松山 敏之 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (10815137)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 頭頸部癌 / ヒト乳頭腫ウイルス / がん免疫 |
研究成果の概要 |
HPV陽性頭頸部癌とHPV陰性頭頸部癌は、その臨床的特徴に加え免疫学的病態も大きく異なっていることがわかってきた。本研究ではHPV陽性頭頸部癌の免疫病態について公開データベースと臨床検体を用いて調べた。HPV陽性頭頸部癌ではHPV陰性頭頸部癌に比べて免疫細胞の浸潤や細胞傷害性関連分子の発現が有意に高く、強力な抗腫瘍免疫応答が誘導されていることが示された。また免疫チェックポイント阻害によって癌抗原特異的T細胞反応の増強が認められ、疲弊化CD4+T細胞の関与が示唆された。さらにHPV陽性頭頸部癌の循環癌細胞の上皮間葉移行関連転写因子の発現において、末梢血中における抗腫瘍免疫応答の影響が示唆された。
|
自由記述の分野 |
耳鼻咽喉科
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害剤の登場は、がん治療においてパラダイムシフトをもたらした。同時に様々ながん種において抗腫瘍免疫応答機構についての解明が急速に進んでいる。本研究においてHPV陽性頭頸部癌とHPV陰性頭頸部癌の免疫病態の違いを様々な観点から比較解析することで、HPV陽性頭頸部癌のがん微小環境と末梢血における免疫病態の解明だけでなく、免疫療法の新しい標的分子や免疫学的バイオマーカーの同定につながる有用な知見を得られた。
|