研究課題
本年度においては、ヒト多能性幹細胞由来の眼オルガノイドモデル(SEAM)を用いることで眼発生におけるYAPシグナリングの影響を調べ、さらに3次元オルガノイドモデルを用いた検討を実施した。眼オルガノイドモデル(SEAM)において、オルガノイド形成初期におけるYAPシグナルの活性化により、角膜上皮をはじめとした表皮外胚葉の発生が促進され、一方で網膜などの神経外胚葉の発生は抑制されることが明らかとなった。3次元オルガノイドモデルとしては、ヒト多能性幹細胞を用いた涙腺オルガノイドモデルの作製に初めて成功した(Hayashi R et al. Nature 2022)。この3次元オルガノイドを用いた検討では、オルガノイド形成可能な前駆細胞コロニーにおいて転写因子のBARX2等が高発現していることを見出し、siRNAによるBARX2発現ノックダウンによりオルガノイド形成の初期イベントであるbuddingが著しく抑制されることを見出した。一方でこれら前駆細胞コロニーにおいてはYAP下流遺伝子の有意な発現減少が認められた。またECMの種類、濃度のよりbuddingが強く影響を受けたことから、ECMや周辺環境の変化によるYAPシグナルの調節が、眼組織発生に重要な役割を有していることが示唆された。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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