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2022 年度 実績報告書

細胞骨格を制御することで瘢痕ゼロを実現する

研究課題

研究課題/領域番号 20H03848
研究機関大阪大学

研究代表者

久保 盾貴  大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00362707)

研究分担者 松崎 伸介  森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (60403193)
河合 建一郎  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (80423177)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードアポトーシス
研究実績の概要

正常皮膚線維芽細胞に伸展刺激を加えることで、細胞のアポトーシスがどのように変化するかを解析した。伸展刺激後の皮膚線維芽細胞と伸展刺激をしていない皮膚線維芽細胞で、それぞれのCaspase3、Bax、Bcl2について発現量をウエスタンブロットで確認したところ、Bcl2では差は見られなかったものの、伸展刺激をした皮膚線維芽細胞でCleaved Caspase3およびBaxの発現量の減少を認めた。そのため、皮膚線維芽細胞では伸展刺激を加えることでアポトーシスが抑制される可能性が示唆された。
伸展刺激はRho/ROCK/LIMK2/cofilin経路を活性化することは知られており、このRho経路を阻害することでアポトーシスなどを制御できる可能性があると考え、我々はLIMK2に着目して調査を行った。まず、不活性型のLIMK2を発現するアデノ随伴ウイルスベクターを作成した。このウイルスベクターを用いて正常皮膚線維芽細胞に不活性型LIMK2を導入すると、コントロール群と比較して細胞増殖能が大きく阻害されることが判明した。これによりRho経路が細胞のアポトーシスのみならず、細胞増殖も制御していると考えられた。さらに、各群について、Caspase3、Bax、Bcl2の発現量をウエスタンブロットで確認したところ、Caspase3、Baxについては変化を認めなかったものの、Bcl2の発現がLIMK2不活性化群において低下していることが確認できた。Bcl2は抗アポトーシスタンパクとして機能しているが、Rho経路の下流にあるMRTFにより制御を受けているという報告がある。 すなわち、LIMK2の機能を阻害することは、細胞増殖を低下させ、分化も抑制し、Bcl2の発現を低下させることで細胞をアポトーシスに誘導できる可能性があり、ケロイド・肥厚性瘢痕の治療薬を検討する上で重要な因子であると考えられた。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2023-12-25  

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