研究課題
研究者らは先行研究において睡眠時ブラキシズムとセロトニン(5-HT)2A受容体遺伝子(HTR2A gene)の一塩基多型(SNP)との関連を報告し、細胞レベルでの睡眠時ブラキシズムの表現型の検証を目標として、睡眠時ブラキシズム患者および対照健康成人よりiPS細胞を樹立し、5-HT 2A受容体を発現する神経細胞の分化誘導に成功し、神経細胞の電気生理学的活動記録を行なって表現型検出へ向けた基盤を整備するとともに、継続的に睡眠時ブラキシズム測定を実施してきた。これらのリソースを利用して、被験者に対し簡易型装置を用いて新たに睡眠時の咬筋筋活動測定を連続サンプリングにて実施した。過去の蓄積されたデータと併せて、これらのデータを集約したリポジトリの構築に向け、睡眠時ブラキシズム測定が睡眠検査室における睡眠ポリグラフ検査・被験者自宅での簡易型睡眠ポリグラフ検査・簡易型咬筋EMG検査のパターンや、複数夜測定でのデータ蓄積を想定し、そのリポジトリにおける登録項目を検討し、リポジトリの基盤整備に取り組んだ。さらに、これらのデータ統合を目指し、睡眠検査室における睡眠ポリグラフ検査に対する自宅での簡易型睡眠ポリグラフ検査の一致性について文献検索を行なった。ここから、睡眠時ブラキシズム群とコントロール群に分けて、各項目について統計学的検討を行なった。同時に、既存研究にて樹立したiPS細胞から神経細胞を分化誘導し、その特性を解析するためにシングル核RNAシーケンスにより、遺伝子発現状態を検討し、睡眠時ブラキシズム群・コントロール群での比較検討を行なった。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。