研究課題/領域番号 |
20H03903
|
研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
平野 浩彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (10271561)
|
研究分担者 |
山本 敏之 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院, 医長 (20602246)
岩崎 正則 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 専門副部長 (80584614)
有阪 直哉 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (40759403)
本川 佳子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60782026)
枝広 あや子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90433945)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 口腔機能 / 摂食嚥下機能 / 口腔機能低下症 |
研究実績の概要 |
高齢期における、①口腔機能低下および摂食嚥下障害の実態(発現率など)の把握、②口腔機能低下および摂食嚥下障害に伴うリスクの把握を行い、以上をデータベース化することを目的に調査を実施した。東京都板橋区および群馬県草津町の地域在住高齢者2,503 名(平均77.0 歳、男性888 名、女性1,615 名)の統合データベースを作成した。 また、高齢期口腔機能および摂食嚥下機能の包括的評価システムを考案するため、予備検討として、作成した地域在住高齢者の統合データベースのうち、口腔機能低下症の評価項目等に欠損のない2,414名分のデータセットを用いて統計解析を行った。相関係数と勾配Boosting決定木により口腔と全身の健康についての変数の重要度を算出した。その結果、重要度を基に最終的に19個の変数が選択された。選択された変数について、機械学習モデルSVC(C-Support Vector Classification)を用いて、サルコペニア、低栄養をどの程度判別できるか評価した得られたモデルのROCはサルコペニアを目的変数とするもので0.93、低栄養を目的変数とするもので0.67-0.84であった。以上の結果より、口腔の変数の中では舌圧がサルコペニア、低栄養と最も関連していた。口腔機能の加齢変化の類型化にはさらなる解析が必要である。 さらに、要介護高齢者、神経筋疾患および認知症患者等の調査を実施した。地域在住高齢者との統合したデータベース作成に向けて、データクリーニングを進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症による影響により当初計画を変更したが、当初計画で予定していたデータベースの作成を進められている。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、追跡データのデータベース構築のため、地域在住高齢者、要介護高齢者、神経筋疾患および認知症患者等の調査を実施する。 作成したデータベースを基に、口腔機能・摂食嚥下機能の加齢変化の把握を主体とした解析を行い、性別・年齢階級別の記述統計値の算出等を行い、対象別の各機能低下パターンの類型化に向けた検討を進める。
|