公的資金が投入されている医療の公共性と公共財としての在り方に関する研究

2022 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 20H03912
• 研究機関: 富山大学
• 研究代表者: 小林 大介 富山大学, 附属病院, 客員准教授 (30728176)
• 研究分担者: 浦井 憲 大阪大学, 大学院経済学研究科, 教授 (00203597) ; 佐藤 大介 藤田医科大学, 医学研究科, 教授 (10646996) ; 白鳥 義宗 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院教授 (20313877) ; 佐藤 菊枝 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30731468) ; 森井 大一 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40762894) [辞退] ; 藤田 卓仙 神奈川県立保健福祉大学, ヘルスイノベーション研究科, 特任准教授 (80627646) ; 村上 裕美 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 講師 (80803072) ; 渡邊 亮 神奈川県立保健福祉大学, ヘルスイノベーション研究科, 准教授 (90756173)
• 研究期間 (年度): 2020-04-01 – 2023-03-31
• キーワード: 医療の公共性 / 公共財 / メリット材 / 医療提供体制 / 医療保険制度 / 地域医療構想 / DPCデータ

研究実績の概要

本研究では、苦しい赤字財政の中であるからこそ、限られた医療資源を用いて、本当に必要な医療を安定的に必要量を提供できる体制を実現することに寄与することが大きな目的である。この目的のうち、本年度においての第1の柱としては、「純粋公共財の一般均衡モデルの医療分野への適応とその範囲を検討し、モデルを追求し」て、大阪大学経済学のディスカッションペーパーとして「The State Finance and Public Goods from The General Equilibrium Viewpoint: Fundamental Welfare Theorems for Lindahlian General Equilibrium with Money」を発表した。
また第2の柱としては、「DPCやNDBデータを分析し、（社会合意の上での）公共財の観点からみた医療提供状況の必要性」の部分において、COVID-19による受診抑制などの影響がまさに必要性に影響しているとのことで、大阪大学経済学第73巻第2、3号に「新型コロナウイルス感染症（COVID-19）が一般医療における入院患者数や救急搬送入院件数に与えた影」を発表した。
最後に第3の柱としては、「国全体の財政状況の変化とそれに伴う医療分野での財政的負担の在り方の健全化とそれに合わせた政策・制度の検討を行い、政策提言を行う」部分であるが、第1の柱のモデル化や第2の柱での分析等を含め、研究分担者と研究協力者らとともにSpringer Natureに「Realism for Social Sciences: A Translational Approach to Methodology」を出版し、COVID-19への補助金対応の問題や老衰の医学化などの目線から、財政的負担の在り方の健全化について提言を記載した。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）が一般医療における入院患者数や救急搬送入院件数に与えた影響 (2023)
  • 著者名/発表者名: 小林 大介
  • 雑誌名: 大阪大学経済学 巻: 73 ページ: 22～31
  • DOI: 10.18910/93332
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] The State Finance and Public Goods from The General Equilibrium Viewpoint: Fundamental Welfare Theorems for Lindahlian General Equilibrium with Money (2023)
  • 著者名/発表者名: Urai, K., Murakami, H. and Kobayashi, D.
  • 雑誌名: Discussion Papers In Economics And Business, Graduate School of Economics, Osaka University 巻: 23-08 ページ: 1～12
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 日本における医療を取り巻く現場でのCOVID-19事例をめぐって (2023)
  • 著者名/発表者名: 小林 大介
  • 雑誌名: プロセス思想 巻: 23 ページ: 9～16
  • DOI: 10.32242/processthought.23.0_9
  • オープンアクセス
• [学会発表] The rate of return-to-home and in-hospital mortality from community-based integrated care beds (2023)
  • 著者名/発表者名: Daisuke Kobayashi, Kikue Sato, Daisuke Sato.
  • 学会等名: BMJ International Forum on Quality and Safety in Healthcare 2023
  • 国際学会
• [学会発表] ロボット支援下手術における患者受療動向と地域医療への影響評価 (2023)
  • 著者名/発表者名: 佐藤菊枝, 小林大介, 古川大記, 白鳥義宗.
  • 学会等名: 第43回医療情報学連合大会
• [学会発表] 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）における要介護認定高齢者の受療分析 (2023)
  • 著者名/発表者名: 佐藤菊枝, 小林大介.
  • 学会等名: 第61回日本医療・病院管理学会学術総会
• [図書] Realism for Social Sciences: A Translational Approach to Methodology (2023)
  • 著者名/発表者名: Yasuko Imoto, Masaaki Katsuragi, Tsuyako Katsuragi, Daisuke Kobayashi, Izumi Mitsui, Daiichi Morii, Naomiki Morinaga, Hiromi Murakami, Yasuto Murata, Ryo-Ichi Nagahisa, Ken Shiotani, Takashi Suzuki, Yoshiyuki Takeuchi, Ken Urai.
  • 総ページ数: 262
  • 出版者: Springer Nature
  • ISBN: 978-981-99-4153-7