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2021 年度 実績報告書

産業領域での簡易型マインドフルネス認知療法の経済効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H03916
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐渡 充洋  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10317266)

研究分担者 田中 克俊  北里大学, 医療系研究科, 教授 (30365176)
二宮 朗  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (30464845)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードマインドフルネス / マインドフルネス認知療法 / 産業精神保健 / 労働生産性 / wellbeing / 産業保健
研究実績の概要

うつ病の社会的コストの50%以上が「職場での労働生産性の損失」であるため医療に加えて職場での対応も重要になる。そのなかでもpresenteeism(勤務中の生産性損失)がabsenteeismの4倍に及ぶことから、発症を防ぐ1次予防法の確立がより重要性を増している。その候補の一つがマインドフルネス認知療法(MBCT)である。本研究では、MBCTをもとにした簡易型MBCTを開発しその経済効果や効果をRCTで明らかにすること、産業保健スタッフ用の研修プログラムを開発することを通して職場における簡易型MBCTの普及を目指す。本研究の目的を達成するために本年度は以下の取り組みを行なった。
1)簡易型MBCTプログラムの確定ー昨年度4回の簡易型MBCTの構造を確定した。その内容は1回1.5時間4回を基本とした。今年度フォローアップ期間中の介入の内容についても確定し、プログラム全体の構造を決定した。
2)簡易型MBCTの効果の検証(RCT)のプロトコールの確定、論文の投稿ー簡易型MBCTの経済効果および効果をRCTによって検証するために、プロトコールの作成を昨年度行ったが、今年度はこれを慶應義塾大学医学部倫理委員会に申請し、実施の承認を受けた。また本研究論文を英語雑誌に投稿をし受理された。
3)簡易型MBCTのRCTによる効果検証の開始ー協力企業3社の社員を対象に研究参加者を募集し、2021年10月より、RCTを開始した。現時点で104名の組み入れが完了し、介入を継続している。研究デザインの概要:無作為割付比較対照試験。協力企業3社の従業員(最大220人の予定)を対象に行う。原則1回1.5時間4回の介入を実施後、月に1回1時間のfollow-up sessionを6ヶ月間実施し、生産性、well-beingなどへの効果を検証する。(対照は待機群とする)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

簡易型MBCTの開発についてはフォローアッププログラムも含めてその構造を決定することができた。またRCTについては、プロトコールを作成し、倫理委員会の承認を受けた上で、2021年10月より第1グループ(104名の組み入れ)の開始が開始になり、現在も介入が進行中である。2022年10月からは第2グループの介入が開始される予定であるが、現在それに向けてリクルートの準備を進めている段階である。なお、プロトコール論文についてはJMIR research protocolに投稿し受理されている。以上より、現段階で本研究は概ね順調に経過していると判断する。

今後の研究の推進方策

プロトコル作成に関しては既に完了しており、来年度以降特にこれを進める予定はない。
RCTに関しては、当初の計画通り2021年10月から介入を開始している。現時点で104名の組み入れが完了し介入を継続している。現時点で進捗は予定通りである。2022年10月より第2グループの介入の開始を予定している。現時点で100人程度の組み入れを予定しており、組み入れ参加者数は最大220人となる。研修体制については、来年度協力企業の担当者を対象に研修を継続する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Effectiveness and cost-effectiveness of online brief Mindfulness-Based Cognitive Therapy for the improvement of productivity in the workplace: Study protocol for a randomized controlled trial (Preprint)2021

    • 著者名/発表者名
      Sado Mitsuhiro、Yamada Masashi、Ninomiya Akira、Nagaoka Maki、Goto Naho、Koreki Akihiro、Nakagawa Atsuo、Segal Zindel、Mimura Masaru
    • 雑誌名

      JMIR Research Protocols

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.2196/36012

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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