本研究では、以下の3つの問いに対する答えを明らかにすることで我が国の医師・製薬企業関係についての客観的データを提供し、適切な関係の構築に貢献することを目的とした。1.医師調査:医師・製薬企業関係の実際と関係に対する医師の許容度に2008年から変化があったか2. 市民調査:医師・製薬企業関係に対する市民の認識度・許容度はどの程度か、関係に対する認識度と医師への信頼度との関連性はあるか 3.医師調査と市民調査の比較:医師と市民との間に医師・製薬企業関係に対する許容度の差異が存在するか
2020年度は、前述した目的を達成のための第一段階として、医師調査の調査票の作成、倫理審査の受審、調査の実施、データ収集の段階まで達成した。2021年度は医師調査のデータ分析、市民調査の実施及びデータ分析、医師調査と市民調査の結果の比較を達成した。医師調査と市民調査の論文執筆を開始した。医師調査と市民調査の比較については市民調査の論文で言及することとした。
2022年度は医師調査と市民調査の論文執筆を継続した。2022年8月には第54回日本医学教育学会大会にて医師調査の結果をポスター、市民調査の結果を一般演題として発表した。医師調査と市民調査の論文執筆は英文で行ったため、その校正をエダンズ株式会社へ依頼した。医師調査の論文についてはPLOS ONEへ投稿した。1度目の査読で修正を求められ、再投稿を行った。現在、2度目の査読を受けている段階である。市民調査の論文については草稿を完成した。医師調査の論文が受理された後、市民調査の論文を投稿する予定である。
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