研究課題/領域番号 |
20H03930
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 浩二 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80452340)
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研究分担者 |
原田 真理子 京都大学, 医学研究科, 研究員 (10553399)
小林 果 三重大学, 医学系研究科, 講師 (70542091)
藤井 由希子 第一薬科大学, 薬学部, 准教授 (80733542)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 環境汚染物質 / ランダムメンデル化 / SNPs / 代謝遺伝子 / 個人差 |
研究実績の概要 |
本課題では有機フッ素化合物、有機臭素化合物などの残留性有機汚染物質、フタル酸エステル、有機リン系農薬・難燃剤などの短半減期汚染物質の代謝に関わる遺伝子多型を日本人集団において明らかにし、操作変数とし、それに対して、これまでに関連が認められた代謝・ホルモン関連アウトカムとの因果関係を検討する。またアウトカムとなる代謝・ホルモンレベルについて、新規化学分析法により測定精度を高めることにより、関連の検出を確かなものとする。 第2年度の課題では、共同研究機関で得られた血液試料をもとに研究を進めた。有機塩素系殺虫剤の濃度は決定されているものであり、これについて、関連するCYP遺伝子として、CYP2B6、CYP1B1、CYP1A1との関連を検討した。日本人において認められるハプロタイプを決定するSNPを選定してgenotypingを行った。得られた結果によるハプロタイプの構成割合は日本人のゲノムデータベースによる結果と同等のものであった。有機塩素系殺虫剤類との関連を統計解析を行い、DDT類との関連を認めた。CYP2B6のハプロタイプでは、発現、活性が低下するものが知られているが、それらのハプロタイプを有する群では血中DDT濃度が高かった。代謝速度と血中残留濃度が関連していることを示した。有機塩素系殺虫剤以外の環境汚染物質の対象とするため、京都大学医学研究科において化学物質の曝露評価のための生体試料バンクで保有している血液試料を用いて、代謝遺伝子の変異解析を進めた。CYP遺伝子、ABC遺伝子についてgenotypingを行なった。同時並行でこの血液試料中の有機臭素化合物濃度(ポリ臭化ジフェニルエーテルなど)、有機塩素化合物(PCB、DDT、クロルデン類など)をガスクロマトグラフィー質量分析法により測定を進めた。次年度の計画において、統計解析を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度の計画における課題について、2022年度へ一部繰越して実施したが、該当部分について予定通り遂行できた。
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今後の研究の推進方策 |
得られた共同研究機関からの検体の遺伝子解析、環境汚染物質の分析が行われ、統計解析が行われ、当初の研究仮説である代謝遺伝子の個人差が体内濃度との関連を示すことができた。第一の標的となった環境汚染物質に続いて、他の物質群について検討を進めていく。今年度進めている化学分析の結果をまとめて、統計解析を次年度進めていく。
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