• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

大動脈瘤病態形成の分子機序解明―突然死の予知・予防を目指して

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20H03957
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分58040:法医学関連
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

石田 裕子  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (10364077)

研究分担者 野坂 みずほ  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00244731)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード大動脈瘤 / 突然死
研究成果の概要

われわれは、腹部大動にCaCl2を塗布すると、大動脈内にマクロファージが浸潤し、CCL3およびMMP-9の発現が亢進し、腹部大動脈瘤が誘導されることを見出した。Ccl3-/-およびCcr5-/-マウスの両者は、マクロファージ浸潤とMMP-9発現の増大を伴うCaCl2誘発腹部大動脈瘤を増悪させた。CCL3の中和は、CaCl2処理したCcl3-/-マウスと同様の表現型を示した。逆に、CCL3投与は野生型マウスとCcl3-/-マウスの両方でCaCl2誘発腹部大動脈瘤を減弱させた。従って、CCL3はMMP-9の発現を抑制することにより、CaCl2誘発腹部大動脈瘤発症を予防するのに効果を発揮しうる。

自由記述の分野

実験病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

我々の実験的研究は、CCL3-CCR5経路がAAA形成において保護的な役割を果たしていることを示している。白人のかなりの割合がヒトCCR5遺伝子にΔ32と呼ばれる32塩基対の欠失対立遺伝子を有しており、CCR5 Δ32変異を持つホモ接合体は、Ccr5-/-マウスと同様に機能的なCCR5タンパク質を発現しない。CCR5 Δ32変異はAAAの発症率を増加させたが、これはCaCl2-あるいはAngiotensin IIで処理したCcr5-/-マウスにおける我々の観察と一致していた。したがって、動脈瘤に対するCCL3の治療活性を検討することは妥当である。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi