研究課題/領域番号 |
20H03960
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
須釜 淳子 藤田医科大学, 社会実装看護創成研究センター, 教授 (00203307)
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研究分担者 |
大貝 和裕 金沢大学, AIホスピタル・マクロシグナルダイナミクス研究開発センター(保), 准教授 (40706983)
岡本 成史 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (50311759)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 褥瘡の再発 / 看護理工学 / 皮膚細菌叢 / 超音波画像診断装置 / スキンケア / 高齢者 / 皮膚モデル |
研究成果の概要 |
本研究は高齢者の褥瘡瘢痕部を対象に、皮膚生理機能(皮膚温)、皮膚細菌叢、瘢痕部エコー画像を前向きに追跡し褥瘡の再発の有無で比較した。この成果をもとに褥瘡瘢痕部に特化した再発予防スキンケアを構築することが目標である。再発群の特徴として皮膚温が周囲健常部と比較して高いこと、S. aureusあるいはS. capraeのいずれか1菌種が高い割合で存在していること、瘢痕内部に低エコー域が観察されることが明らかになった。 皮膚温上昇所見の2週間以内に再発を予測する診断精度は、感度80%、特異度94%であった。低エコー域の瘢痕部に多層フォームドレシング材を貼付することで、再発を予防できた症例があった。
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自由記述の分野 |
基礎看護学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロナ感染症拡大のため十分なn数を確保した臨床研究を行うことができなかった。その一方、看護理工学の手法を活用し、局所における病態メカニズムの解明ならびに予防方法に関するモデル検証ができたことは意義があると言える。 マウス創傷瘢痕部モデルを用いて感染実験を行った。S. aureus、S. capraeは瘢痕部に定着後、互いの病原性を抑制しあうが、その存在比がいずれかに偏った際には、瘢痕部において病原毒素産生による障害性を発揮し、褥瘡の再発に関与することが示唆された。また、殿部モデルに多層フォームドレシング材を貼付し、摩擦、組織内圧力とずれを計測する系を確立し、ドレッシング材のエビデンスを実証した。
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