研究分担者 |
安酸 史子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (10254559)
本城 由美 (佐居由美) 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (10297070)
戸ヶ里 泰典 放送大学, 教養学部, 教授 (20509525)
瀬戸山 陽子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20649446)
石川 ひろの 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40384846)
米倉 佑貴 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50583845)
大坂 和可子 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 准教授 (70322344)
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研究実績の概要 |
今年度はヘルスリテラシー向上のための学習機会の普及に向け、ヘルスリテラシーを構成する要素である情報評価スキルと意思決定スキルについて、これまでどこで学んだことがある人が高いスキルを有しているかを明らかにするため、全国の20~60代を対象にWeb調査を実施した。情報評価スキルについての調査では、有効回答は947件で、情報の信頼性の確かめ方について学んだことがある人は約半数にとどまった。情報の信頼性の確かめ方について学んだことがある人では、特に学校や職場で学習機会を得ていた人に情報評価スキルが高い傾向がみられた。意思決定スキルについての調査では、有効回答は1088件で、回答者の半数近くが学習の機会を持たないことが確認された。また、いずれのスキルも、小学校または中学校で学び、さらに高等学校でも学ぶことで向上する可能性が示唆された。 また、前年度から継続して、慢性疾患セルフマネジメントプログラム(CDSMP)の受講者におけるヘルスリテラシー、熟慮型の意思決定の程度、意思決定時の行動の変化を評価した。その結果、ヘルスリテラシーは受講3ヶ月後、6ヶ月後に小程度の効果量の改善がみられた(順にHedges’ g=0.195, 0.165)が、統計的に有意ではなかった。熟慮型の意思決定の程度は受講3ヶ月後、6ヶ月後までに小程度の効果量の向上(順にg=0.144, 0.273)がみられ,6ヶ月後においては有意であった(P=0.033)。意思決定時の行動については、有意な変化はみられなかった。
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