研究課題/領域番号 |
20H03980
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藪中 幸一 大阪大学, 医学系研究科, 招へい准教授 (00737215)
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研究分担者 |
木戸 芳史 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70610319)
松崎 政代 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40547824)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 超音波画像 / 便秘 / 精神疾患 |
研究実績の概要 |
本研究は、精神疾患患者を対象とし、臨床現場で使用可能な超音波画像装置(エコー)を用いた適切な排便ケア方法の確立のため、研究①エコーを用いた精神疾患患者の排便状態の調査、研究②エコーによる排便困難時の排便ケア評価の有用性の検討、研究③エコーによる精神疾患患者の排便ケアのアセスメント方法の確立を目的とした。 研究①と研究②では、静岡県内に所在する精神科病院に通院又は入院中の精神科治療を受けている患者で便秘症と診断された20歳以上の5名からエコー画像とCT画像、カルテ情報(性別、年齢、日常生活自立度、併存疾患下剤の種類、排便の頻度、下痢症状の有無、および排便方法)、質問紙からのデータを収集した。 超音波画像の撮影方法は、申請者が過去に実施した調査方法と同様とした。調査方法は申請者が便秘症例のエコー画像のデータを収集した。超音波画像による便性状の評価は、硬便、軟便、正常、ガスに分類した。超音波画像の撮影手順は、排便ケアを実施する前に大腸撮影とCT撮影を実施し、大腸の超音波画像を取得する。その後、担当看護師が排便された便性状をKing's stool chartにて確認した。超音波画像による便性状の評価では、3名に全結腸にガスが貯留しており、残りの2名では左側結腸に硬便の貯留を確認でき、CT画像と便及びガスの分布がほぼ一致していた。しかしながら、超音波画像でガス像と評価した1例は、King's stool chartで評価した便性状が水様便であり、不一致となった。排便ケアを行う上で、直腸の便性状の評価が重要となることから、今後は、超音波画像による直腸の便性状を詳細に検討し、客観的な排便アセスメント方法を確立する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID19のため、長期間にわたり施設での調査を一時中止している。そのため、調査件数が予定より少なく、データ収集が行えていない。
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今後の研究の推進方策 |
調査が再開でき次第、調査承諾の得られている施設で調査を実施し、対象者数を増やす予定である。
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