研究課題
基盤研究(B)
ヒトは内在性に約25時間を「1日」とするリズムを有しており、光と食事によって中枢時計と末梢時計を毎日リセットして、地球の自転と同調した24時間周期の生活を送っている。一方、妊娠期・産褥期の母親は、概日リズムが乱れやすい生活を送っている。本研究課題では、産褥期の母親を対象に概日リズムと関連した質問紙調査を行い、論文を作成した。また、モデル動物を用いて時計遺伝子の制御や機能、食餌と概日リズムとの関係に関する論文を発表した。
産婦人科学
産褥期の母親を対象として行なった概日リズムと関連する質問紙調査の結果は、今後の論文発表、並びに更なる研究継続により、産後の女性の心の健康維持に資する新たなセルフケアの提案につながる可能性がある。出産後、多くの母親にマタニティ・ブルーズが見られ、一部の母親は産後うつ病等の精神疾患を発症する。母親の産後の心の不調をセルフケアにより緩和することができれば、多くの母子とその家族にとって有益となると考える。