研究課題/領域番号 |
20H04007
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉田 美香子 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40382957)
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研究分担者 |
森 武俊 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任教授 (20272586)
正源寺 美穂 金沢大学, 保健学系, 助教 (80345636)
武石 陽子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00586505)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 排尿動作 / コンサルテーション / ICT |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、①ICTを利用した多施設間での排尿情報のコンサルテーションシステムの確立、②在宅・介護施設の看護師向けの排尿ケア教育プログラムの開発を行ったのちに、③教育を受けた看護師によるICTを用いた多施設間の排尿ケアのコンサルテーションシステムの有効性検証を行うことであり、2020年度は①と②について取り組んだ。 「①ICTを利用した多施設間での排尿情報のコンサルテーションシステム」では、先行研究で取得されていた排尿日誌を用いて、スマートフォンにも内蔵されるデジタルカメラで撮影した排尿日誌の画像データを①排尿日誌中に書かれた数字や記号のあるセルの特定、②数字(排尿時刻、排尿量)や文字記号(失禁や残尿量などの症状)の認識、抽出(コンピュータで扱える数値への変換)、③抽出した数字や文字・記号から各種パラメタ(排尿回数、平均1回排尿量など)の計算ができるアルゴリズムを作成した。 「②在宅・介護施設の看護師向けの排尿ケア教育プログラム」において、書籍やPT/OT向けの排尿動作支援の教材などのレビュー、排尿自立支援加算の導入施設で排尿ケアチームメンバーとして豊富な経験を持つ看護師・理学療法士との討議により、排尿動作の各要素の評価項目とそれに対応する支援を体系化した。その結果、排せつ場所の決定には起座位、離殿、立位、10m歩行の可否がポイントであること、排せつ用具や衣類の選択は、立位の可否、手指の巧緻性により決定できることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに取得した排尿日誌データや、書籍やPT/OT向けの排尿動作支援の教材などのレビューを用いて研究を行ったため、COVID-19の影響も受けず、おおむね順調に進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の影響により、臨床看護師や療法士等の研究への負担を軽減する必要性が生じる可能性がある。そのため、「②在宅・介護施設の看護師向けの排尿ケア教育プログラムの開発」での教育プログラムのフィージビリティ検討を、「③教育を受けた看護師によるICTを用いた多施設間の排尿ケアのコンサルテーションシステムの有効性検証」の一部で行うなど、看護師の負担を軽減しながら確実に臨床現場で調査ができるように対応をする予定である。
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