研究課題
本研究の目的は、医療と生活の継続を支援するため対人援助技術を用いる看護学,社会福祉学,地域リハビリテーション学に共通するTransitionalケアのコンピテンシーを明らかにし,それらを基盤とした基礎教育から現任教育まで一貫した地域連携教育プログラムを開発することである。令和5年度は、過年度に実施した、フォーカスグループインタビューのデータから、看護学,社会福祉学,地域リハビリテーション学に共通するTransitionalケアのコンピテンシー案を考案し、共通コンピテンシー案および教育方法への展開に関する専門家インタビューを実施した。研究チームは総勢15名であり、うち、9名が医療現場に所属する実践者である。過年度のフォーカスグループインタビューでは、実践者であるメンバーが、研究目的に沿って多職種がかかわった退院支援事例を選定し、実際の記録をもとに、退院支援に携わった多職種の意図と行為を訪ねた。令和5年度は、3事例、合計10名(看護師4、SW3、リハスタッフ3)から得られたインタビューデータを、事例ごとに内容分析し、先行研究結果「退院支援に係る看護技術」を基盤に分類し、全事例の結果を統合し、3職種に共通するコンピテンシー案を考案した。共通コンピテンシーは、専門職連携に関する内容、介護する家族への対応、本人の生活と医療を統合するアセスメントが中心であることが明らかになった。また、各コンピテンシーにおける各職種の基礎教育における到達レベルについても研究チーム全体で検討し、教育プログラム案を作成した。これら、共通コンピテンシー案および到達レベルの妥当性について、12名の専門家に意見聴取を行い、共通コンピテンシーの涵養に必要な教育内容と方法および到達レベルの見直しを行い、地域連携教育プログラム案を作成した。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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