新型コロナウイルス感染症流行期間において、退院支援の過程に家族・地域ケア提供者は参加できていたかどうかを検証した。訪問看護師へのインタビュー調査の結果からは、患者に関する情報の十分な共有の重要性が明らかになった。また、アンケートにおいては、家族や地域のケア提供者への情報提供がコロナ禍により難しくなったとの回答があった。一方、コロナ禍においても、zoomなどを活用して家族・地域ケア提供者が退院支援カンファレンスに参加できるようにしている病院が多く、今後の普及の可能性が見いだされた。患者自身の退院支援カンファレンスの参加率は高くなく、患者主体の移行期ケアの普及に向けた課題と考えられた。
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