研究課題
運動技能の学習においては、意思決定、外部環境認知、身体の空間的制御、身体自由度の協調、情動など多くの要因により個人差が生じ得る。最終年度となる今年度は、意思決定レベルにおけるパフォーマンス制約要因となる認知バイアスとして、自らの反応時間の分散(ばらつき)認知に関するオンライン実験を実施し、反応時間分布を実際よりも広く表象する認知バイアスが存在することを明らかにした。また、空間的制御レベルにおける個人差要因を検討するため、的当てによる投球課題を用いて、マーカーレスモーションキャプチャ技術を用いた動作計測システムを構築し、熟達差の背景にある指動作ならびにリリース時の変数制御の特性を明らかにした。さらに、身体運動の遂行に際して、リズミカルな聴覚情報が無意図的な影響を及ぼすことがこれまでに明らかになっていることから、この現象に関する心理学/神経科学的実証的研究を概観した総説論文を発表するとともに、この現象にかかわる数理モデルについての解説論文を発表した。加えて、リズミカルな運動の保持に関わる行動特性および脳活動に関する実験的検討を行い、運動を伴わないテンポ保持の熟達差特性を明らかにした。併せて定常状態誘発電位を用いた検討を行い、テンポ保持の変動性と脳波の時間特性との間の関連が示唆された。さらに、運動発達の過程における階層性の存在および環境探索の役割について明らかにした論文を発表した。以上の知見について、国内・国際学会にて発表した。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 9件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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