研究課題/領域番号 |
20H04075
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤井 慶輔 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (70747401)
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研究分担者 |
石黒 祥生 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任准教授 (20769418)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 集団運動 / 身体運動 / 機械学習 / スポーツ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、集団スポーツの位置データを用いて、軌道生成や理解可能な分類・クラスタリング等の分析を行うデータ駆動的モデリングを行い、チーム戦術の機能や原理を理解・発見する研究を行うことである。当該年度は、サッカーの戦術評価を反映した模倣学習による軌道予測に関する研究を行った。この研究の目的としては、予測誤差だけでなく戦術的評価も考慮した集団運動のシミュレーションを行うことにあり、戦術的評価を定義して模倣学習モデルに入力し、予測も戦術的に評価を行った。その結果、サッカーの守備指標を用いて学習することで、守備指標を先行手法より改善した。その他にも、スポーツの戦術評価を反映した模倣学習による軌道予測に関する研究を行った。この研究は、国際会議IEEE 9th Global Conference on Consumer Electronics (GCCE 2020)に採択された。また、複数人の移動軌跡の方策をモデリングするための部分観測と機械的制約による機械学習手法を開発した。この研究は現在機械学習の国際会議に投稿中である。さらに、集団スポーツのデータ解析に関するサーベイ論文を執筆し、 Journal of Robotics and Mechatronicsに採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度に行う予定であった軌道予測の研究の一部が国際会議に採択されたため。もう一方も手法としては実装できており、国際会議に投稿中であるため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、移動経路の相互作用の階層的な特性を可視化し分類・予測することで、個体の動き、局所的な相互作用、大域的な集団運動との関連について統合的に検討する。例えば、構成要素(個人の移動系列)を組合せて局所的な相互作用(単語)を作る。次に例えば自然言語処理で用いられる手法を用いて、各局所相互作用(単語)をベクトル表現に次元削減する手法を提案する予定である。このことによって、移動経路及びその組合せで表現できる局所相互作用が、どのような定量的性質を持つかを集団移動データから発見することが期待される。
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