研究課題/領域番号 |
20H04077
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
七五三木 聡 大阪大学, 全学教育推進機構, 教授 (20271033)
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研究分担者 |
呉屋 良真 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (10879745)
青山 千紗 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80823939)
小見山 高明 大阪大学, 全学教育推進機構, 講師 (20827688)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 運動視 / 日間変動 |
研究実績の概要 |
アスリートのパフォーマンスは日々変動しており、重要な場面で必ずしもベストパフォーマンスを発揮できるとは限らない。卓球のような球技スポーツでは、高速で動くボールを連続して打つため、ボールの動きに関する視覚情報を素早く正確に処理し、ボールの到達点を予測し、そこにラケットを向ける運動指令を生成する必要がある。この視覚情報処理には脳の背側視覚経路が関与しており、視覚的な動きの知覚(運動視)の形成に寄与するhMT+野もこのプロセスに含まれている。そのため、連続視覚運動パフォーマンスの日間変動(ゆらぎ)は、運動視能の日間変動(ゆらぎ)に起因する可能性がある。そこで、運動視能の定量評価として、運動方向弁別課題(Motion Direction Discrimination task: MDD課題)を、連続視覚運動パフォーマンスの定量評価として、連続視覚運動課題(Continuous visuomotor task: CVM課題)を、10日間にわたって大学卓球競技者に実施した。その結果、MDD課題とCVM課題の成績は日々ゆらいでおり、CVM課題中にターゲットの動き情報をとらえていた視野のMDD課題成績と、CVM課題の成績には中程度の有意な正の相関が認められた。また、CVM課題中、ターゲットをヒットするためのカーソルのアプローチ運動の開始時間および終点位置のゆらぎも、運動視能のゆらぎと中程度の有意な正の相関を示した。そのため、運動視能は、カーソルのアプローチ運動を発現させる運動指令の生成時間や空間精度に影響することで、連続視覚運動パフォーマンスのゆらぎに寄与すると考えられる。これらの関係性は卓球競技歴が長い参加者において顕著であることが示され、運動視と連続視覚運動の機能的関係性が可塑的であり、視覚運動経験に応じて柔軟に変化する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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