研究課題/領域番号 |
20H04085
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
上原 吉就 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70373149)
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研究分担者 |
小松 知広 福岡大学, 医学部, 講師 (80838756)
檜垣 靖樹 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10228702)
山本 泰暉 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (10845506)
松村 剛 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (20398192)
川中 健太郎 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (80339960)
北嶋 康雄 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (70734416)
道下 竜馬 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10632028)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 高比重リポタンパク / アポリポ蛋白A-1 / 骨格筋 / iPS細胞 / ミトコンドリア / HDL / 運動 |
研究成果の概要 |
HDLコレステロールは運動で上昇することが周知されているが、メカニズムは不明である。HDL主蛋白のアポA-Iは、肝臓・小腸で発現することが認知されている。本研究では、HDLが骨格筋細胞酸素消費速度を促進することから筋ミトコンドリア機能の向上にも作用し、骨格筋のインスリン抵抗性改善作用に寄与する事を明らかにした。iPS細胞由来骨格筋において、アポA-Iが発現・産生されていることを明らかにした。マウスの運動負荷は、肝臓のアポA-I発現に変化は認めないが、下肢筋のアポA-I発現を有意に上昇させた。本知見は、運動による骨格筋刺激が、HDL産生システムを発動し骨格筋機能不全を予防することを示唆している。
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自由記述の分野 |
循環器内科学、スポーツ医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、HDL 粒子の主蛋白であるアポ A-I が、これまで信じられてきた肝臓および小腸由来のものとは別に骨格筋細胞において独自に発現している事をin vitro, in vivoにて世界で初めて明らかにした。マウスにおける慢性運動では下肢骨格筋アポ A-I産生が上昇する事が明らかになった。本結果は、運動によるHDLコレステロールの上昇一つのメカニズムの解明につながる知見だけでなく、骨格筋ミトコンドリア機能の上昇作用を持つことも示しており、将来の新たな動脈硬化症やフレイル・サルコペニアの治療標的となる可能性を示している。
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