研究課題
Diosgeninは近年多様な生理機能が報告されている機能性成分である。予備検討より、ストレプトゾトシンを投与したICRマウス(糖尿病モデル)において、diosgenin摂取が血糖値上昇抑制および糖質代謝に関わる糖質コルチコイドの産生を抑制することが示唆された。そこで本年度は、糖質コルチコイドをはじめとするステロイドホルモンを産生するマウス副腎のスライス(250 um)をin vitroで培養し、diosgenin曝露試験を実施することにより、マウス副腎のステロイドホルモン生合成に対するdiosgeninの影響をin vitroで検討した。ビブラトームで薄切(250 um)したC57BL/6Jマウス副腎を10% FBS/DMEMで培養し、10 uMジオスゲニンあるいはコントロールとしてDMSOを1時間曝露した(各n=3)。各マウス副腎スライスより全RNAを抽出し、RT-qPCRによりステロイドホルモン産生遺伝子発現への影響を評価する目的で、ステロイド合成律速因子であるcholesterol輸送タンパク質StAR、ステロイド産生因子-1 (SF-1)、cholesterol側鎖切断酵素 (CYP11A1)、コルチゾールの合成に関わるCYP11B1 の遺伝子発現を解析した。その結果、ジオスゲニン曝露によってStAR、CYP11A1、CYP11B1は増加傾向を示すものの統計的な有意差は認められなかった。 SF-1の発現に有意な変動は認められなかった。現在、糖尿病の影響によるステロイドホルモン生合成に対するジオスゲニンの作用を詳細に検討する目的で、ストレプトゾトシン投与マウスの副腎スライスを調製し、RT-pPCRなどでジオスゲニンが内因性のステロイドホルモン合成に及ぼす影響を詳細に解析している。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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