研究課題/領域番号 |
20H04113
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
岡 浩一朗 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00318817)
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研究分担者 |
石井 香織 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (10548697)
柴田 愛 筑波大学, 体育系, 准教授 (30454119)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 座位行動 / 健康影響 / プレゼンティズム / 決定要因 / 時間行動学 |
研究実績の概要 |
本年度は、就労者(主に、デスクワーカー)を対象に、客観的・主観的に評価した座位行動の実態(日内・週内変動、経年変化のパターン、就業時間内外の場面別座位行動等)を明らかにし、健康指標との関連について検討するとともに、オフィスデザインや職場近隣の建造環境といった職場内・外の環境に着目し、就労者における座位行動の決定要因を特定するための検討を行った。特に、就労者の座位行動の実態については、時間行動学的な観点から、客観的に評価したデスクワーカーの座位行動の日内変動およびそのパターン、さらには週内変動について詳細な記述疫学的分析を行い、それらに関わる社会人口統計学的要因について明らかにした。また、自己報告された場面別の座位行動データを用い、どのような場面の座位行動がどの程度を占めるのか、またどのような座位行動パターンの就労者がどのくらいの割合で存在するのかを探索し、それら座位行動パターンと不定愁訴、プレゼンティズム・アブセンティズム等との関連について分析を行った。一方、就労者の座位行動・身体活動に影響を及ぼす職場近隣の建造環境とオフィスデザインについて、先行研究のシステマティックレビューを行い、知見の整理を行った。さらに、実際のデータを活用し、就労者における座位行動・身体活動(特に、仕事場面)と職場近隣の建造環境あるいはオフィスデザインとの関連についても検討を行った。これら一連の研究により、デスクワーカーの座りすぎを是正するための効果的なアプローチに必要となる知見を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の一連の観察研究により、デスクワーカーの座りすぎを是正するための包括的な介入プログラムの開発に向けて必要な情報を得ることができたため、主な目的は達成されている。
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今後の研究の推進方策 |
観察研究の分析をさらに発展させ、介入研究(介入プログラムの開発)に必要な知見の整理を行う。また、観察研究の成果に基づいて開発した介入プログラムを試験的に実施し、本格的な介入研究に向けての課題を抽出する。
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