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2022 年度 実績報告書

腸内細菌代謝物による消化管ホルモン分泌制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20H04121
研究機関東京大学

研究代表者

坪井 貴司  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80415231)

研究分担者 北口 哲也  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (60432374)
原田 一貴  東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (60830734)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード消化管ホルモン / 腸内細菌 / イメージング
研究実績の概要

小腸内分泌細胞株に腸内細菌代謝物の1つであるL-アルギニンを投与すると、消化管ホルモンの1つであるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の分泌が引き起こされることを見出した。そこで細胞内Ca2+、cAMP、さらに細胞内グルコースやATPの濃度測定を可能にする蛍光タンパク質センサーをこの細胞に遺伝子導入し、L-アルギニン投与によって影響を受ける細胞内情報伝達経路の同定を試みた。
小腸内分泌細胞株へのL-アルギニンの投与は、細胞内Ca2+濃度上昇を引き起こしたが、細胞内cAMPやATP、さらにはグルコース濃度に何ら影響を与えなかった。そこで、赤色蛍光タンパク質を基盤としたcGMP特異的蛍光タンパク質センサーを新たに開発し、小腸内分泌細胞株へのL-アルギニン投与時に細胞内cGMP濃度が変化するかどうかを解析した。解析の結果、L-アルギニンの投与により細胞内のcGMP濃度が上昇し、GLP-1の分泌が引き起こされることを見出した。この細胞内cGMP濃度上昇は、一酸化窒素合成酵素の阻害剤の投与によって抑制された。このことから、この細胞内cGMP濃度上昇は一酸化窒素合成酵素を介した反応であることが示唆された。しかし、一酸化窒素によって活性化されるグアニル酸シクラーゼの機能を阻害剤によって阻害しても、L-アルギニン投与によって起こるGLP-1分泌は、完全に抑制されなかった。
これらの結果から、L-アルギニンは、小腸内分泌細胞においてcGMPの産生を引き起こすことでGLP-1の分泌を調節している可能性が示唆される。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] F‐actin determines the time‐dependent shift in docking dynamics of glucagon‐like peptide‐1 granules upon stimulation of secretion2023

    • 著者名/発表者名
      Harada Kazuki、Takashima Maoko、Kitaguchi Tetsuya、Tsuboi Takashi
    • 雑誌名

      FEBS Letters

      巻: 597 ページ: 657~671

    • DOI

      10.1002/1873-3468.14580

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Development of a red fluorescent protein-based cGMP indicator applicable for live-cell imaging2022

    • 著者名/発表者名
      Takizawa Mai、Osuga Yuri、Ishida Rika、Mita Marie、Harada Kazuki、Ueda Hiroshi、Kitaguchi Tetsuya、Tsuboi Takashi
    • 雑誌名

      Communications Biology

      巻: 5 ページ: 833

    • DOI

      10.1038/s42003-022-03790-2

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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