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2021 年度 実績報告書

ヒトの視覚特性を考慮した線画生成と効果付与

研究課題

研究課題/領域番号 20H04203
研究機関東京大学

研究代表者

山口 泰  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80210376)

研究分担者 山田 修  奈良県立大学, 地域創造学部, 特任教授 (30571723)
SRIPIAN PEERAYA  芝浦工業大学, 工学部, 助教 (70822542)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード線画 / 視覚特性 / 3次元形状知覚
研究実績の概要

3DCGによって3次元データから写実的な映像を高速に得られるようになったが,線画表現は依然として重要である.たとえば,機械や建造物の設計図,利用マニュアルの説明図などによく用いられる.機械部品などの単純な曲面で構成される形状であれば,CADデータから線画を生成することも可能だが,その場合でもCADデータの曲線はそのまま利用できず,工業イラストレータによる修正が必要である.一方で自然物や彫像のように複雑な凹凸を持つ曲面形状や,そうでなくとも3Dスキャナによって取得されたポリゴンデータの場合,適切な線画を自動的に生成することは困難である.また形状理解を促すために設計図や説明図では線幅や色に変化をつけるが,その調整法も自明ではない.本研究では,線画認知におけるヒトの特性を解明するとともに,その特性を利用した線画生成ならびに線画への効果付与技術を開発する.
線画生成に関しては,研究代表者らの開発した曲面近傍の積分量にもとづく特徴線抽出技術をベースとして,視線や照明などの方向性を加味した積分量を定義し,その積分量を用いた線画生成手法を検討する.一方で,3次元形状データと一定の規則に沿ってヒトが描いた線画の組をもとに線画生成を機械学習する方法も検討する.揃えられる線画データには限界があり,線画の性質を効率よく学習できるシステムが必要である.また効果付与については,線画における線幅や消失点などから得られる奥行き感を解析するとともに,それらを線画の効果として利用することを検討する.特に消失点など複数の線の関係から誘導される空間認知の傾向について詳細な調査を行い,その利用法について検討する.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国外での動向調査や成果発表のための旅費を見込んでいたが,新型コロナウイルス感染症のために国外出張の機会が得られず,研究計画が予定どおりに進行しなかった.

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染症が終息の方向であり,やや遅れはあるものの,当初の予定に沿って研究を進める予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 学習済画像生成ネットワークの対話的な調整法2021

    • 著者名/発表者名
      周 夢遠, 山口 泰
    • 雑誌名

      Visual Computing 2021 論文集

      巻: - ページ: 15:1-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Binoculars' Illusion - Linear Perspective Perception in Binoculars on Ground2021

    • 著者名/発表者名
      Sripian Peeraya, Ijiri Takashi, Yamaguchi Yasushi
    • 雑誌名

      Proc. of the 13th Asian Forum on Graphic Science

      巻: - ページ: 34-42

    • 査読あり
  • [学会発表] 双対タイリング折紙の剛体折り2021

    • 著者名/発表者名
      安達瑛翔, 舘 知宏, 山口 泰
    • 学会等名
      日本応用数理学会2021年度年会
  • [学会発表] Cylindrical Dual Tiling Origami2021

    • 著者名/発表者名
      Adachi Akito, Tachi Tomohiro, Yamaguchi Yasushi
    • 学会等名
      SIAM Conference on Geometric and Physical Modeling
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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