研究課題/領域番号 |
20H04209
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
坂上 文彦 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00432287)
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研究分担者 |
佐藤 淳 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20303688)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 運動情報の可視化 / 視覚特性計測 / コンピュテーショナルプロジェクション / コンピュテーショナルフォトグラフィ |
研究実績の概要 |
020年度については,運動情報を可視化するための投影パターンの導出方法を確立するための検討を行った.また,これに加えて,人間を視覚系における残光・非線形性などを利用するために,これらの特性について計測する方法について検討を行った. まず,前者の東映パターンの導出については,人間の目ではなく,カメラなどの単純な特性を持つ観測系を対象として基礎検討を行い,これに対しては適切に運動情報を可視化可能なパターンを導出することができた.しかし,このパターンを適切に利用するためには,カメラとプロジェクタの同期が重要であることが確認された.人間の視覚系においてはこのような同期を実現することは難しいため,非同期のプロジェクタ・観測系についても情報提示可能な方法が必要であることが確認された.これについては2021年度に検討を行う予定である. また,人間の視覚特性の計測については,高速ディスプレイを用いて特殊なパターンを観測させることで,特性をある程度計測可能であることが確認できた.より高速な画像提示を実現することができれば更に詳細な計測が可能になると期待できるが,購入を予定していた機材が一部2021年度に購入せざるを得なくなったため,これについては2021年度の課題とした. 以上,当初の計画どおり,運動情報可視化のための基本技術が確立でき,また,それを人間に対して提示するための基本的な特性情報を計測するための基本技術を確立することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概要に記載したとおり,最も重要な技術となる投影パターンの導出方法については確率することができた.その一方で,視覚特性の計測については機材準備の関係上,一部遅れが生じている.しかし,実際の計測は行えていないものの,計測方法についてはある程度の技術を獲得することができたため,機材購入しだいすすめることが可能であり,重大な遅れとはなっていない.そのため,全体としては概ね計画通り順調に進んでいると言える.
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今後の研究の推進方策 |
高速プロジェクタを購入の上,それを利用した研究を進めていく.とくに,視覚特性の計測および,それを考慮した投影パターンの導出方法の確立については重点的にすすめる予定である.これに加えて,新しい問題として確認された非同期観測系を対象とした運動情報の可視化方法についても検討を行う予定である.
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