研究実績の概要 |
本研究課題では,生命科学特有の簡易に取得可能な弱教師に鑑みて,従来検討されていなかった弱教師あり学習および半教師あり学習の問題設定の提案とその解決手法として,以下を進めた.1)複数のデータ(インスタンス)の集合からなるバッグに対して,クラス比率のみが与えられている比率学習の問題設定において,バッグ数(ラベル数)が減ると精度が減少する問題に着目し,オンライン予測を用いて疑似ラベルを振る手法を提案した;2)個々の細胞領域をセグメンテーションするタスクにおいて,細胞の種類と個々の細胞の中心付近の座標という2つの弱教師ありデータを用いて学習する手法を提案した;3)病理画像のセグメンテーションタスクにおいて,少数の教師データのみで学習するための手法として,推定信頼度に加えて空間情報を用いる新しい疑似ラベル手法を提案した;4)少数の教師データによる医療画像のセグメンテーションタスクの学習において,前景領域を保持しつつ,背景領域のみに摂動を与えてデータ拡張をすることで,高精度なセグメンテーションを実現した. その結果,これらの研究成果が,MICCAI2022(医療画像解析分野におけるトップ国際会議, h5-index:78)1本,ISBI2023(Google Scholar ランキング Medical Imaging Top16, h5-index:55)に2本,ICASSP2023(信号処理分野におけるトップ国際会議, h5-index:110)1本,WACV2022に1本(h5-index:76),CVPR Workshop(h5-index:106)に1本,MIUA2022(h5-index:16)に1本に採択された.また,国内会議において,計9本の発表を行い,1つの賞を受賞した.
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