研究課題/領域番号 |
20H04236
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
笠原 和美 (疋島和美) 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (30706164)
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研究分担者 |
肥後 範行 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究グループ長 (80357839)
LI Yuzhe 沖縄科学技術大学院大学, 神経計算ユニット, スタッフサイエンティスト (30815436)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | BMI / Brain-Machine Interface / Brain-Computer Interface / 個人差 / fMRI / 脳波 |
研究実績の概要 |
ブレイン・マシン・インターフェイスは、患者の脳活動に基づいてパソコンや車椅子などの機械を動かすことで、病気やけがにより失われた脳機能を代替する技術である。しかし、その操作能力には個人差があり、上手く操作出来ない患者も多い。そこで本研究は、ブレイン・マシン・インターフェイスの操作時に、被験者が「何をどのように(what, how)」イメージし、「何秒で(how long)」学習するかについて、その個人差を脳の特徴から分析することで、操作能力の個人差を解決するテーラーメイド・ブレイン・マシン・インターフェイスを開発する。 初年度は、各々の被験者が最も学習し易い操作信号の調節法を明らかにするために、被験者に「何をどのようにイメージするか」という手掛りを与えず探索的に操作信号(脳波脱同期左右差)を調節させる実験を開始した。イメージの種類は被験者によってばらつきがあり、引き続き実験を進めるとともに、イメージ方法によって被験者をグループ分けすることで、個々の被験者が最も学習し易い「操作信号の自己調節法」を明らかにする。この結果は、2022年度開催の学会にて発表予定である。「何秒で」学習するかという点についても解析を行ったが、現時点では個別の特性が観察されなかったため、引き続き検討したい。 また、ブレイン・マシン・インターフェイスの操作中の脳活動について論文を投稿し、マイナーリビジョンまで進んでいる。研究代表者はブレイン・マシン・インターフェイスの操作能力の個人差について、分担者は解析方法の検討について、それぞれ学会のポスター賞を受賞した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナウイルスにより、所属機関の方針で被験者実験が度々中断しているが、少ない結果ながらも論文投稿や学会発表など順調に成果をまとめているため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はコロナウイルスの感染状況及びそれによる所属機関の方針に従い、被験者実験を進める。
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