研究課題
基盤研究(B)
本研究の目的は,「手順のある不定形物作業」の実現能力を自動機械に獲得させる方法の確立である.このためには3つの能力の実現を目指した.すなわち(a)不定形物のふるまいを予測する能力,(b)不定形物に所望の変化を与えるための操作能力,(c)操作の手順を理解し,適切な手順を創る能力である.これらの能力の実現手段を提案し,実機実験を伴う検証によって,布生地や衣服の折り畳みを代表例とした不定形物操作を自律型ロボットによって実現できることを示した.
知能ロボティクス
自動機械による不定形物の操作を一つの実用的な分野として拡大するには,「不定形物の目標状態を提示すると,その状態へ移行させる方法を自動で考案し,操作を加え,作業を達成する」能力を自動機械に与えることが重要な要素の一つと考える.本研究では,そのような高い自律性を要する作業の実行能力に関する手法を提案し,さらには複数の事例を用いて検証する.これにより,不定形物作業の自動化の参入障壁を低くし,多くの研究者や技術者に受け入れられる土壌を創ることに貢献できると考える.