研究課題/領域番号 |
20H04314
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
米村 正一郎 県立広島大学, 生物資源科学部, 教授 (20354128)
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研究分担者 |
小野 圭介 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 上級研究員 (20549555)
内田 昌男 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主幹研究員 (50344289)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 凍土 / 二酸化炭素 / 有機物 / ガス交換 |
研究実績の概要 |
極域土壌(ツンドラ土壌:CN含量8%および0.35%程度,湿地土壌:35%および1.5%程度,タイガ林土壌: 11%および0.45%程度;それぞれに分類で複数の土壌)のガス交換量を通気式チャンバー法(二酸化炭素およびメタン)および閉鎖式チャンバー法(二酸化炭素)で評価した。通期式チャンバーではサンプルをシャーレに載せて温度を-5℃から15℃まで制御してガス交換量を測定した。閉鎖式チャンバー法ではサンプルをバイアル瓶に入れて,5℃および15℃に制御した。なお,両方の方法で求めた理由は,両方の方法とも長所・短所がある:通気式法は刻々と変化する土壌の状況に応じて連続的な精緻なデータが得られた;閉鎖チャンバー法は簡易であり長時間(本実験では650日)での実験を行った。 両方の方法ともに,経時的に土壌からの二酸化炭素放出は,小さくなった。土壌炭素の分解率(二酸化炭素放出量を土壌炭素で割ったもの)は一定ではなく,それぞれの土壌に応じた説明が必要なことがわかった。ツンドラにおいては,活動層よりも永久凍土層の土壌の方が土壌炭素の分解率が大きかった。二酸化炭素放出量の温度依存性はアーレニウス式の活性化エネルギーで正負の温度での通気式法での放出量で評価した。負温度の温度依存性はツンドラ土壌では150kJ,湿地・タイガ土壌で23kJ程度であった。また,正温度の温度依存性は,ツンドラ・湿地土壌で50kJ(閉鎖式チャンバー法でも同様な結果)で,タイガ土壌で80kJであった,負温度と正温度での二酸化炭素放出量には有意な相関は得られなかった。また,融解時に放出された際に放出される二酸化炭素量を評価したが,1℃での二酸化炭素放出量の数日分から200日分の量があったが,炭素量とは相関はなかった。ツンドラ土壌では永久凍土層の方が活動層よりも二酸化炭素貯留量が多かった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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