研究課題/領域番号 |
20H04347
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
三村 達哉 帝京大学, 医学部, 准教授 (70463867)
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研究分担者 |
溝田 淳 帝京大学, 医学部, 教授 (10239262)
吉田 安宏 産業医科大学, 医学部, 准教授 (10309958)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 黄砂 / 環境因子 |
研究実績の概要 |
本年度は、おもい動物研究を行った。臨床試験にむけた動物研究の結果から今後臨床試験に結び付けていく予定である。まず、動物眼(マウス)に大気中物質である黄砂、二酸化珪素、黄砂のアジュバントとなるディーゼル因子(炭素性粒子)、生理食塩水を用いて、結膜刺激試験を行った。さらに花粉を投与することにより、炎症増強効果について検討した。 点眼前、点眼後10分、1時間、24時間後に結膜充血スコアによる重症度の判定を行う。 点眼前、点眼後10分、1時間、24時間後に涙液を採取し、涙液中のtotal IgEならびに、各種特異的IgE測定をイムノクロマト法ならびにElisa法により測定し、炎症性サイトカイン濃度をElisa法により測定した。 その結果、大気中粒子である黄砂、二酸化ケイ素を単独で投与した群では、結膜充血と角膜上皮びらんを生じ、そこに花粉を加えることにより、結膜の充血、浮腫が増強した。結膜中のTotal IgE、炎症性サイトカインの増大が見られた。これらの結果は黄砂などの異物は結膜や角膜上皮のバリアーを障害し、そこに加わった花粉によるアレルギー反応が増強されている可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は臨床研究、基礎研究を並行して行っている。本年度は昨年度に続き、黄砂、PM2.5,花粉によるマウスの暴露実験を行い、結膜炎症への影響を観察し、その評価を行った。
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今後の研究の推進方策 |
来年以降に環境因子のマウス眼への暴露研究の続きならびに、培養細胞を用いた研究を開始する予定である。
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