研究課題/領域番号 |
20H04367
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坪内 直人 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (90333898)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 有価物回収 / 分離精製高純度化 / リサイクル化学 / 資源循環 |
研究成果の概要 |
炭素還元による製鋼スラグからのP回収を妨害するFeを塩素化法で分離したのち、H2O改質で塩化物を酸化物に転換し、次に鉄フリースラグの炭素還元でPのみを選択的に分離回収する技術の開発を行った。製鋼スラグをCl2中で1000℃に加熱後60分保持するとFeとTiがほぼ全て放出され、Mg揮発率も35%となった。つまり、Fe、TiそしてMgの一部を選択的に分離できた。次に、塩素化後の残渣を50%H2O中で1000℃まで加熱すると、Clがほぼ完全に除去され、塩化物は酸化物に変化した。さらに、60分改質後の残渣と炭素物質を混合しN2中で加熱すると、Pの放出が進み、揮発率は1500℃で95%に上った。
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自由記述の分野 |
有機資源化学、触媒化学、環境化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術上の最大の成果は、①製鋼スラグをCl2ガス中で1000℃まで加熱するとFe、TiならびにMgの一部を選択的に揮発分離できること、②その塩素化後の残渣を50%H2Oガス中で1000℃に加熱すると、Clイオンがほぼ完全に除去されること、③その改質残渣と炭素物質を混合しN2中で加熱するとAlとSiも揮発するが、その程度は小さい一方、P放出は顕著に進み、揮発率は1500℃で95%に上ることを見出した点にある。本成果は、新しいP回収技術として大いに期待され、また、海外からのP鉱石輸入依存からの脱却が可能な希少資源確保の戦略的効果が期待され、非資源保有国である我が国にとってその意義は非常に大きい。
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