研究課題/領域番号 |
20H04400
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
荒木 美奈子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (60303880)
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研究分担者 |
伊谷 樹一 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 教授 (20232382)
黒崎 龍悟 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (90512236)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 再生可能エネルギー / マイクロ水力発電 / 環境保全 / タンザニア / アフリカ / 持続可能な開発 / 内発的発展 / 適正技術 |
研究実績の概要 |
本研究は、系統電力とさまざまな再生可能エネルギー導入の試みが並存するタンザニア農村での地域間比較を通して、農民がどのように電源を選択し、どのように電気が農村に普及しているのかの実態をフィールド調査に基づき学際的・総合的に解明していくことを目的としている。しかしながら、研究プロジェクト前半の2020年度と2021年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で予定していたタンザニアでのフィールド調査を実施することができなかった。 2022年度は、4月頃から調査許可や滞在許可(ビザ)取得に向けての準備を始めていたところ、8月から9月にかけてタンザニアに渡航することが可能となったため、荒木がムビンガ県、伊谷がモンバ県、黒崎がルデワ県にて、共同研究者のソコイネ農業大学のシニアおよび若手研究者とともにフィールド調査を実施することができた。2019年9月にタンザニアを後にして以降3年間のブランクがあったため、コロナの影響、対象村と行政との関係の変化、村内や行政との関係において派生した問題等についてまずは現状把握や調整をすることとなった。その後、県や村レベルでの系統電力や再エネの普及状況の調査を開始したが、世帯レベルでの電源の選択や使用状況についての調査には至らなかった。 8月から9月にかけての渡航に加え、2023年2月から3月にかけて再度フィールド調査を実施した。2022年8月に開始した電気の普及状況に関する調査を継続するとともに、世帯レベルでの電源(灯油ランプ、懐中電灯、太陽光、小水力、ピコ水力、系統電力など)の選択や使用状況、未電化世帯については電化の障害となる経済的・社会的・環境的要因などについて聞き取りを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度、2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響でタンザニアでのフィールド調査を実施することができなかったため、現地での資料・データ収集に関する部分が当初の計画よりかなり遅れていた。2022年度に渡航が可能となり調査を開始することができたが、当初の計画に比べると遅延が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度が最終年となるため、これまでの文献調査と2022年度の調査をもとに論文執筆や研究会・学会等での成果報告に向けての準備を進めていく。コロナ禍にて前半2年間に調査を行うことができずデータが不十分であるため、本研究課題を継承発展させるべく新たな科研費の申請を行う予定である。
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