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2022 年度 実績報告書

アマゾンの森を脆弱化させたのは誰か―ブラジル環境・開発政策の影響の科学的検証

研究課題

研究課題/領域番号 20H04427
研究機関福井県立大学

研究代表者

石丸 香苗  福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (00572471)

研究分担者 光安 光江  浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 教授 (30619317)
舛方 周一郎  東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (40734538)
吉川 沙耶花  長崎大学, 工学研究科, 准教授 (60785492)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードアマゾン / 森林減少 / 環境政策 / 小農 / アグリビジネス / 衛星画像解析
研究実績の概要

環境政策について、最終年度は前政権の課題を新政権は克服できているかを整理した。新政権1年目ではアマゾンでの森林対策とアマゾン基金の復活、鉱業奨励規則の撤回、監視機関の再建や環境犯罪の防止、市民社会との対話を重視する傾向が確認され、アマゾンサミット開催直前には政権交代後の半年でアマゾン森林伐採率が大幅に減少したことが発表された。これは政権交代による政策転換で森林伐採率を大幅に減少できることを証明した重要な事実であった。政権が国内の環境分野と経済分野の両立にどう取り組んでいくかを考察することが今後の課題である。
小農分野は、生産物がどのような産物がどのようなルートを経てどこに流通しているかについて調査を行った。大規模農業で生産されるコモディティは仲買人や商社等を経て海外に流通するが、小農の生産物はインフォーマルセクターをとおした経路で、コミュニティ内や近隣の町や州都に流通していた。州外等への流通には衛生管理の基準などが必要になるため、組合設立や設備投資などが必要であった。
アグリビジネス分野では、ブラジルや法定アマゾンにおける穀物(大豆、トウモロコシ)や家畜の生産と輸出の分析を行った。アマゾンバイオームでは、森林破壊を抑制する取り組みにもかかわらず、森林から牧草地の形成や大豆などの他の土地利用のための植生が失われていることが観察されたため、アマゾンバイオームにおける土地利用と土地の変遷についても分析を行った。
衛星画像解析について、大規模開発では土地利用の変化と農牧地面積(大豆、トウモロコシ、綿花、米、サトウキビ、牛肉)の関係を明らかにし、世界市場もしくは国内市場との関わりを明らかにした。小規模開発については入手可能なアセンタメントの境界地図を用いて3つの期間に区分された環境政治動向を踏まえて森林の減少と回復を示した。結果として、環境政治動向の各期間による大きな差は得られなかった。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 6件、 査読あり 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 新興大国ブラジル その多国間主義と中国2023

    • 著者名/発表者名
      舛方 周一郎
    • 雑誌名

      外交

      巻: 81 ページ: 42-47

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ブラジルにおける二つの政権交代:環境と開発政策に対する効果2023

    • 著者名/発表者名
      舛方 周一郎
    • 雑誌名

      生活経済政策

      巻: 81 ページ: 12-16

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 気候変動を悪化させているのはだれか。2023

    • 著者名/発表者名
      舛方 周一郎
    • 雑誌名

      東京外国語大学出版会機関紙Pieria

      巻: 2024 ページ: 4-5

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Agriculture and Deforestation in the Brazilian Amazon: challenges and prospects for future agricultural development「ブラジルのアマゾンにおける農業と森林破壊:今後の農業開発の課題と展望」2023

    • 著者名/発表者名
      光安アパレシダ光江
    • 雑誌名

      浜松学院大学論集

      巻: 20 ページ: 1-17

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Agro-Pastoral Expansion and Land Use/Land Cover Change Dynamics in Mato Grosso, Brazil2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshikawa Sayaka
    • 雑誌名

      Earth

      巻: 4 ページ: 823~844

    • DOI

      10.3390/earth4040044

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] アマゾン下流都市近郊の小農集落に導入されたプロジェクトについて2022

    • 著者名/発表者名
      石丸香苗
    • 雑誌名

      アンデス・アマゾン学会研究発表要旨集

      巻: 7 ページ: 13-14

    • オープンアクセス
  • [学会発表] アマゾン下流都市近郊の小農集落に導入されたプロジェクトについて2023

    • 著者名/発表者名
      石丸香苗
    • 学会等名
      アンデス・アマゾン学会大会
  • [学会発表] アマゾン小農の生産物の流通について2023

    • 著者名/発表者名
      石丸香苗
    • 学会等名
      日本熱帯生態学会
  • [学会発表] アマゾン熱帯林のローカルガバナンス2022

    • 著者名/発表者名
      石丸香苗
    • 学会等名
      ラテンアメリカ・カリブ研究所講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] 本プロジェクトの概略と近年のブラジル環境政治の動向2022

    • 著者名/発表者名
      舛方周一郎
    • 学会等名
      日本ラテンアメリカ学会
  • [学会発表] ブラジル気候変動政策の変遷とアマゾン森林ガバナンス2022

    • 著者名/発表者名
      舛方周一郎
    • 学会等名
      日本ラテンアメリカ協会ラテンアメリカ・カリブ研究所講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] マットグロッソ州及びパラ州における土地利用変化2022

    • 著者名/発表者名
      吉川沙耶花
    • 学会等名
      第43 回日本ラテンアメリカ学会定期大会
  • [学会発表] ブラジル北部および北西部における環境政治による土地利用変化2022

    • 著者名/発表者名
      吉川沙耶花
    • 学会等名
      日本リモートセンシング学会第73回学術講演会
  • [図書] 世界の中のラテンアメリカ政治2023

    • 著者名/発表者名
      舛方周一郎・宮地隆廣
    • 総ページ数
      328
    • 出版者
      東京外国語大学出版会
    • ISBN
      978-4910635040
  • [図書] 環境社会学事典(日本環境社会学会)第10章 海外の環境社会学研究 10-7中南米の研究動向2023

    • 著者名/発表者名
      環境社会学会編 舛方周一郎・小野奈々
    • 総ページ数
      742
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      978-4-621-30754-0
  • [図書] つながりと選択の環境政治学「グローバル・ガバナンス」の時代におけるブラジル気候変動政策2022

    • 著者名/発表者名
      舛方周一郎
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      9784771035492
  • [図書] Brazil-Japan Cooperation: From Complementarity to Shared Value (Nobuaki Hamaguchi and Danielly Ramos eds.)「Global Environmental Governance and ODA from Japan to Brazil」2022

    • 著者名/発表者名
      Shuichiro Masukata, Cristina Yumie Inoue, Nanahira de Rabelo e Sant’Annna
    • 総ページ数
      214
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      9789811940293

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公開日: 2024-12-25  

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