本研究は、中米を中心としたラテンアメリカにおける安全保障と観光の関係性を明らかにするものである。これまでの研究を通して、研究地域における観光の担い手たちは、複数の職業を組み合わせることで観光業を成り立たせていることが分かってきた。すなわち、生業をもちながら、観光「も」行うという形態である。したがって、当該地域の観光の持続可能性を考える上では、農業をはじめとした生業の経済的安定をいかに確保するかという論点も重要になる。このような背景のもと、研究最終年度となる本年は、これまでの研究成果をまとめる作業に入った。 まず、代表研究者の武田は、これまでの成果を日本環境学会第49回大会のシンポジウム(一般にも公開)として実施し【発表①】、その内容を【論文①】、【論文②】としてまとめ発表した。小谷は、上海で行われた国際会議The 9th CELAO Conferenceにて、成果の発表を行った【発表②】。 なお、研究のアウトリーチ活動については、【発表①】のシンポジウムは、一般公開とし251名の参加者を集めたと共に、メディア(静岡新聞社)でも取り上げられた。また、【発表②】の国際会議を通じて、研究成果を海外にも発信できた。 *新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2023年度は、2022年度・2023年度の2か年分の研究を進めた(そのため、いずれの年度も報告内容が一部重複している)。
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