研究課題/領域番号 |
20H04440
|
研究機関 | 奈良県立大学 |
研究代表者 |
中谷 哲弥 奈良県立大学, 地域創造学部, 教授 (50285384)
|
研究分担者 |
亀山 恵理子 奈良県立大学, 地域創造学部, 准教授 (50598208)
薬師寺 浩之 奈良県立大学, 地域創造学部, 准教授 (70647396)
らなしんは にるまら 奈良県立大学, 地域創造学部, 准教授 (90849663)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 観光 / ホームステイ / 持続可能な開発 / インド / バングラデシュ / スリランカ / インドネシア / タイ |
研究実績の概要 |
本研究は、近年世界各地で興隆するホームステイ及びこれを中核とした観光諸形態の動向に注目することで、開発途上国の農村部における観光開発に関する国際的な比較研究を行うことを目的としている。1990年代以降、持続的な開発の概念のもとに、観光開発が開発途上国における農村開発の代替手法として採り入れられてきた。それは農村観光、コミュニティ・ベイスト・ツーリズム、責任ある観光、グリーン・ツーリズムなど様々な理念と形態をとりながら、また相互に重なり合いながら展開されてきた。本研究では、ホームステイがそれら諸形態を通じて中核的な構成要素となってきたと措定し、これに注目することで観光諸形態の横断的な分析を試みる。東南アジア(マレーシア、タイ、インドネシア)及び南アジア(インド、バングラデシュ、スリランカ)における開発事例の国際的な比較研究を実施し、その現状と課題を明らかにする。 令和3年度も引き続き、世界的な新型コロナウイルス感染の拡大により、予定していた海外出張を実施することができなかった。しかし、令和3年8月にはバングラデシュにおいて本研究と同様の研究活動を行っているジャハンギルナガル大学の研究者との国際オンライン・セミナーを実施した。同大学の研究者数名に加えて、現地国連機関の職員、国内他大学の研究者も加わり、英語による討議を行った。 11月には研究組織が属する奈良県立大学地域創造研究センターの主宰により、新型コロナウイルス感染下におけるインド、インドネシア、スリランカの観光の現状に関してシンポジウムを開催した。新型コロナウイルス感染終息後の新たな観光のあり方に関しても検討を行った。その成果は「特集:コロナ禍のアジアにおける観光の現状とポストコロナの観光について考える」として奈良県立大学紀要に公表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の開始年度は令和2年度(2020年度)であったが、令和2年より世界的に新型コロナウイルス感染が拡大し、令和3年度になっても状況が改善しなかったことにより、全く海外調査ができない状況となった。また、多くの国や地域において、本研究の対象となる観光自体が縮小していたために、訪問したとしても十分な成果が得られる状況にはなかった。本研究の核心は研究に参画する研究者による海外調査とその成果を比較研究することにあることから、主として新型コロナウイルス感染の世界的流行を要因として、研究の進捗は遅れている状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度については、新型コロナウイルス感染の状況を踏まえながら、当初の計画を可能な限り実現すべく、海外調査を実施する予定である。
|