研究課題/領域番号 |
20H04446
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鳥山 まどか 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (40459962)
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研究分担者 |
松本 伊智朗 北海道大学, 教育学研究院, 教授 (20199863)
丸山 里美 京都大学, 文学研究科, 准教授 (20584098)
田中 智子 佛教大学, 社会福祉学部, 准教授 (60413415)
吉中 季子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (70434800)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 世帯内資源配分 / 女性 / 貧困 |
研究実績の概要 |
2020年度の研究計画は主に(1)海外(特に英語圏)における世帯内資源配分研究の検討、(2)ドメスティックバイオレンスを経験した女性へのインタビュー調査、(3)「消費生活に関するパネル調査」の分析方法の検討の3点であった。 (1)については、特に、世帯内資源配分の「結果」を捉えるためにはく奪指標(deprivation index)の使用を試みている研究を中心に検討した。はく奪指標は通常、世帯(世帯単位)の状況を捉えるために使用されるが、世帯内の個人の状況を捉えるための指標の開発が試みられており、その指標を用いた夫と妻のはく奪の内容や程度の違いが検討・考察されている。個人単位のはく奪指標については、(2)のインタビュー調査項目にも反映させている。 (2)については、夫と離別した女性に、婚姻時から現在までの生活について聞き取るものである。特にドメスティックバイオレンスの経済的側面、婚姻時及び離別時の税と社会保険等の影響、子どもへの資源配分を確保することによる女性へのしわ寄せなど、女性が経験する世帯内資源配分の状況を捉えようとするものである。前年度に実施したプレ調査の結果を再整理し、調査項目を検討した。 (3)については、「消費生活に関するパネル調査」を用いた先行研究を収集し、それらにおける分析項目と分析方法を整理・検討した。あわせて、本パネル調査の調査項目を整理し、本研究の目的と照らし合わせた上で、本パネル調査の分析可能性を検討した。データの利用申請の準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前述の「研究実績の概要」であげた3点のうち、(1)海外における世帯内資源配分の検討、および、(3)「消費生活に関するパネル調査」の分析方法の検討については、おおむね研究計画通りの進捗である。 (2)のインタビュー調査については、新型コロナウイルス感染拡大の状況下において、当面実施を見合わせることとした。
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今後の研究の推進方策 |
国内外の世帯内資源配分研究は引き続きフォローしていくこととする。 「消費生活に関するパネル調査」の分析を開始する。分析方法や結果について、国内外の研究者と意見交換・議論を行う。 インタビュー調査については感染状況をみて実施時期を検討する。
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