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2020 年度 実績報告書

運動領野から視覚領野へのクロスモーダル抑制の機能的役割および形成ルールの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20H04492
研究機関大阪大学

研究代表者

守田 知代  大阪大学, 先導的学際研究機構, 特任准教授(常勤) (60543402)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード機能的MRI / クロスモーダル抑制 / 運動 / 発達 / Negative BOLD信号
研究実績の概要

2020年度は、運動中の視覚領野における抑制(クロスモーダル抑制)の作用動態を調べるために機能的MRI実験を行い、脳活動データを取得した。具体的には、右利き成人25名を対象に、右手首の屈曲伸展運動をおこなっている際の脳活動を計測した。この時、実施する運動量とクロスモーダル抑制との関係をみるために、手首の可動域は同じであるが周期が異なる(0.5 , 1, 2Hz)運動、また周期は同じであるが可動域が異なる(20, 40, 60度)運動を用意した。また、入力される視覚量とクロスモーダル抑制との関係をみるために、閉眼・開眼の2つの条件を設定した。得られたデータの前処理を終え、解析の準備を行った。
また、上記の実験と並行して、既に保有しているMRIデータを用いてクロスモーダル抑制に着目した再解析をおこなった。感覚運動課題中にみられるNegative BOLD信号を評価することで、クロスモーダル抑制をはじめ他の脳領域間抑制についても、発達とともに強まり加齢に伴い弱まるというU字型のライフスパン変化を示すことが明らかとなった。また抑制の強化および劣化の時期は、脳領域ごとに多少の差異があることも分かった。これらの成果を学術学会および学術雑誌にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2020年度はコロナ禍にも関わらず、当初予定していた脳計測実験およびデータ収集をおこなうことができ、おおむね順調に進行していると思われる。

今後の研究の推進方策

2021年度は、新型コロナウィルスの拡大が懸念されるため2020年度に取得したデータの分析を中心に進める。加えて、クロスモーダル抑制が視知覚に与える影響を調べるための新たな実験環境を整えるなど、新型コロナウィルスが収まったら速やかに実験を開始できるように準備を進める。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Examination of the development and aging of brain deactivation using a unimanual motor task2021

    • 著者名/発表者名
      Morita Tomoyo、Asada Minoru、Naito Eiichi
    • 雑誌名

      Advanced Robotics

      巻: - ページ: 1~16

    • DOI

      10.1080/01691864.2021.1886168

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Importance of the Primary Motor Cortex in Development of Human Hand/Finger Dexterity2020

    • 著者名/発表者名
      Naito Eiichi、Morita Tomoyo、Asada Minoru
    • 雑誌名

      Cerebral Cortex Communications

      巻: 1 ページ: tgaa085

    • DOI

      10.1093/texcom/tgaa085

    • 査読あり
  • [学会発表] 運動課題中における活動抑制の発達的変化2020

    • 著者名/発表者名
      守田知代,浅田稔,内藤栄一
    • 学会等名
      第43回日本神経科学大会

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公開日: 2021-12-27  

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