脳オルガノイドにおける培養日数依存的な自発活動特性および薬剤応答性を明らかにした。取得したMEAデータの周波数別の解析から、疾患脳オルガノイド特異的な周波数強度の違いを検出した。また、禁忌薬剤に対する応答が疾患脳オルガノイドの活動変化から認められた。in vivoを反映する結果であり、創薬応用が期待される。神経伝達物質計測技術の開発では、グルタミン酸、H2O2、ドーパミンを計測できる酵素修飾型カーボンナノチューブ微小電極アレイを開発し、細胞や組織から分泌される用量を十分検出できる感度を有していることを確認した。細胞や組織から放出される他の阻害物質に対して、反応性が低いことも明らかにした。細胞から放出されるグルタミン酸と神経活動を同時に計測する為に、独自に開発した電気化学と細胞外電位計測を同時計測できるMEAシステムを用いて、脳スライス実験を行った。その結果、脳スライスの海馬領域から神経活動とグルタミン酸放出のリアルタイム計測に成功し、薬剤の作用を検出した。
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