研究課題
基盤研究(B)
脳オルガノイドの微小電極アレイ(MEA)計測において、従来のスパイク成分ではなく、500Hz以下の低周波成分に電気活動特性や化合物応答が顕著に現れることを示した。また、疾患脳オルガノイドにおいて、vivoを反映する周波数特性が検出され、禁忌薬の応答も検出された。更に、カーボンナノチューブMEAの開発と電気化学計測を同時に行えるMEAシステムを開発したことで、グルタミン酸の放出と細胞外電位を同時に検出することに成功した。
神経医工学
動物実験代替とヒトへの外挿性を有するヒト脳オルガノイドの機能評価法を開発し、疾患脳オルガノイドの電気活動特性および禁忌薬の応答を見出した成果は、今後の創薬開発に大きく貢献する成果である。神経伝達物質の放出と細胞外電位の同時計測法は、神経応答のメカニズムにアプローチできる新規計測法であり、学術的意義は高く、医薬品をはじめとする化合物評価において実用化が期待される。