研究課題
海外留学し、脳磁図における聴覚反応のニューロフィードバックを用いた新規治療法の開発に関する研究を行っている。ニューロフィードバックにおいてはリアルタイム解析が必須である。留学先施設で開発された、リアルタイム解析が実装されたソフトウェア(MNE-Scan)を利用し脳磁図データのリアルタイム解析を行なった。 その基礎となるソフトウェアの基本的な使用について理解し、頭部位置のリアルタイムモニタリングを開始した。また聴覚反応の解析の基盤となる数理的な背景について、シュミレーションデータならびに実データを用いた解析を行った。聴覚定常状態反応では、時間構造の観点からPSD (power spectrum density)で表現した場合の、line peakの立ち方に注目することによって、刺激提示の断続性に対応したline peakの違いを明らかにすることができた。 聴覚反応のうち中枢性聴覚処理を反映する聴覚ミスマッチ反応について(さらにそれに関連して脳内ネットワーク処理に関する体性感覚誘発反応について)解析した。聴覚ミスマッチ反応の時間的特徴を分離手法に組み込んだ新たな信号分離手法を用いてその特徴を有する成分を一括に抽出する手法を開発しつつある。
3: やや遅れている
コロナ禍の影響で被験者のリクルートが遅れている
被験者リクルートののちに実データの取得、解析を行う。並行して聴覚処理の数理的背景のさらに詳細な検討をすすめつつリアルタイム解析ソフトウェアのさらなる利用を行う。
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