研究課題
採用内定後より、本邦初の疾患レジストリを基盤としたランダム化比較試験(Registry-based RCT [RRCT])の実践を目的とした研究活動を開始した。令和2年度第1四半期では新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響により、大学キャンパス内の立ち入りや、対面方式の会議が制限され、当初の研究計画より遅れをとった。しかし、研究グループ内で本研究計画に関するWeb会議を合計4回に渡って行い、各参加施設の意見を反映した最終的な実施計画書を年度内に作成した。上述の本研究課題の準備と並行して、循環器疾患に関する疾患・手技の大規模データベース(KiCS-AFレジストリ: UMIN 000022229、KiCS-PCIレジストリ: UMIN 000004736)を用いた研究活動を続けている。我が国における循環器診療の「現状」を把握し、主にRCTにより提供されたエビデンスからなる診療ガイドライン上の推奨と実臨床のギャップを描出し、その解決策を提案することを主なテーマとして扱っている。また、それ以外にも患者の生活の質(Quality-of-life: QOL)に着目した研究を行い、従来の医師からの目線だけではなく、多面的に疾病の評価を行い患者視点に立脚したエビデンスを構築し、さらに診療の質を向上させることを目的としてきた。
2: おおむね順調に進展している
採用内定後より、本邦初の疾患レジストリを基盤としたランダム化比較試験(Registry-based RCT [RRCT])の実践を目的とした研究活動を開始した。令和2年度第1四半期では新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響により、大学キャンパス内の立ち入りや、対面方式の会議が制限され、当初の研究計画より遅れをとった。しかし、研究グループ内で本研究計画に関するWeb会議を合計4回に渡って行い、各参加施設の意見を反映した最終的な実施計画書を年度内に作成した。
令和3年度上半期中に、中央事務局となる慶應義塾大学での倫理承認を得る 予定であり、中央での倫理承認後、下半期には参加施設の中でも特に症例数の多い施設で倫理申請を開始する予定である。 現在、患者登録を行う上で必要な症例報告書、電子的データ入力システム、ランダム割付ソフト、定期モニタリングのためのシステム開発と並行して、研究参加施設に適した形態で患者の組入 からランダム化までの手順や、有害事象報告が発生した際のシミュレーションを各参加施設 の臨床研究コーディネーターと協力して行っている。 下半期を目処に慶應義塾大学病院での患者登録を開始し、順次他の参加施設での患者登録を開始する予定である。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件)
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